2005年08月24日
コンテンツ番号5010
〜米内沢菅原神社例大祭「轟山(やまやま)」〜
大絵灯籠を子どもたちが引き練り歩く米内沢神社の伝統行事「轟山(やまやま)」が8月24日夜、にぎやかに繰り広げられました。
この「轟山(やまやま)」は、米内沢神社の境内にある菅原道真公を祭っている菅原神社の祭典です。「轟山」の起源は定かではありませんが、文献によれば明治時代には、すでに行われていて、当時は「若勢入り」と称して大人への通過儀式の一つでした。明治に入って戦前までは15歳の氏子らが対象となり、現在では、中学校の3年生がこの祭りをすべて担当します。
この中学3年生は「やまやま執行団」と称し、資金集めから執行まで約2週間にわたり諸作業に追われます。ときには本郷会館に寝泊りしての灯籠制作は、高校受験を控えた多忙な時期にもかかわらず、自分たちだけの力で成し遂げようと一生懸命です。
祭り本番、「やまやま執行団」は菅原神社の神前でお祓いを受け身を清め、頭には厄除け祈願成就を表した赤い鉢巻を締めます。太鼓と笛のはやしが響き渡り、夕暮れと共に灯籠にあかりがともされると、勇壮な武者が浮かび上がりました。高さ約4メートルの大絵灯籠の山車がゆっくりと動きだし、街に繰り出します。山車の前後に張られたロープを集まった子どもたちが「ワッショイ、ワッショイ」の掛け声と共に引き、米内沢本郷地区を5キロメートルにわたって巡行しました。沿道の見物人も大勢で賑わいをみせ、行く夏を惜しむかのように伝統の行事を見送りました。
今年のやまやま執行団長・大倉侑くん(裏町)をはじめ8人の団員の顔には、成し遂げた誇りと喜び、満足感にあふれていました。