2005年05月22日
コンテンツ番号4868
〜弦楽四重奏「アンサンブル・ウィーン」公演〜
世界的に有名なオーケストラ「ウイーン・フィル」のメンバーで構成する弦楽四重奏団「アンサンブル・ウイーン」の公演が5月22日(日)、市文化会館で開催され、世界のトッププレイヤーたちの洗練された演奏が詰め掛けたクラシックファンを魅了しました。
アンサンブル・ウィーンはウィーン・フィルのメンバーを中心とする弦楽奏者4人組。第1ヴァイオリン奏者のライナー・ホネック氏はウィーンフィルのコンサートマスター、コントラバスのヨーゼフ・ニーダーハマー氏はウィーン総合音楽大学の教授、というそうそうたる顔ぶれです。また、このアンサンブルの構成はとてもユニークで、一般の弦楽四重奏で含まれるチェロではなくコントラバスを含み、レパートリーも様々な作品にトライできる、という特徴があります。
楽団の結成は1988年。弦楽四重奏のユニークな編成からその演奏が話題になり、地元ウイーンで行われる定例コンサートでも毎回売り切れという人気を集め、また、ザルツブルク・フェスティバルなどの大きな音楽祭はもちろん、ヨーロッパ各国のメインホールやアメリカのカーネギー・ホールなどでコンサートを開催しています。
午後4時、開演のブザーとともにタキシード姿の4人が登場、拍手で迎えられると最初に演奏されたのはモーツアルト作曲の歌劇「フィガロの結婚」から序曲「スザンナとフィガロの二重奏“奥様が夜中にご用の時は”、フィガロのアリア“もう飛ぶまいぞ この蝶々”や、歌劇「魔笛」からパパゲーノのアリア“私は鳥刺し”など、有名な歌劇のアリアの数々。また、続いてシューベルトやブラームスのワルツなどが演奏され、普段はCDやラジオなどでしか聴くことのできない優雅で華麗な演奏に、聴衆も一気に心を奪われていたようでした。
休憩をはさんだ第2部には、クラシックファンにはおなじみのスメタナの歌劇「売られた花嫁」から“道化師の踊り”を皮切りに、ヨゼフ・シュトラウスのポルカ「小さい風車」やJ.シュトラウスのポルカ「アリス」など演奏される機会の少ない曲なども演奏され、ファルコンホールはヨーロッパの古典音楽のムードいっぱいに包まれました。
今回の北秋田市公演は4月に発足した「北秋田芸術鑑賞協会(米澤潤代表)」の主催。5月15日から28日までの全国8公演の一つで、東北では山形と北秋田市で行われています。同協会では、この後も、市民に親しまれる良質な音楽公演を計画しているそうです。
(2005.5.22)