2006年12月20日
コンテンツ番号4798
〜フェンシングの成田絢子さん〜
カタールの首都ドーハで開かれた第15回アジア大会フェンシング競技・エペ団体で銅メダルを獲得した本市・合川出身の成田絢子(ひろこ)さん=東京都、25歳=が20日、父で市フェンシング協会会長でもある政志さん(60、合川高校教頭)とともに、報告のため岸部市長を訪問しました。
アジア大会は12月1日から15日までの日程で行われ、フェンシングエペ団体は第13日目に行われました。成田さんは、池端志津香(28、京都・平安高校教員)、武山佳恵(23、早稲田大学)の両選手とともに団体戦に臨み、準決勝で強豪韓国に45-33と惜しくも敗れましたが、 見事銅メダルを獲得(優勝は中国)。また、個人戦でも10位という成績を収めています。
成田さんの実家は李岱。フェンシングの選手・指導者として知られる父・政志さんの影響を受けながら、小学校3年生の頃からスポーツ少年団でフェンシングに親しみ、合川中卒業後、聖霊短大付属高校に進学します。
メダルを手に、団体戦のメンバーと。左から池端志津香選手=京都・平安高校教員、成田さん(秋田クラブ)、武山佳恵選手=早稲田大学。(13日、表彰式で)
高校時代は、2年時にインターハイ女子エペ個人でベスト16、3年時には4位などと活躍、同競技の名門・立命館大学に進学しました。大学4年時の平成14年にはナショナルチームのメンバーに選ばれ、ポルトガルで開催された世界選手権に出場、初参加ながら個人・エペで61位という成績を収めています。
その後、(財)日本フェンシング協会の職員として勤務しながら平成16・17年の全日本選手権では準優勝、また、平成14年以来ワールドカップに毎年参戦、オーストリアワールドカップ(H17)では8位、今年イタリア・トリノで開催された世界選手権では、団体で過去最高の8位入賞の原動力となり、世界でも頭角を現しています。
成田さんは、銅メダルを披露しながら、「前回のアジア大会には出場できず悔しい思いをしましたが、初参加のドーハ・アジア大会で国際大会としても始めてのメダル。とても貴重な経験をさせていただきました」と報告していました。
また岸部市長は、「たいへんな名誉。北秋田市は各分野で多くの優れた人材を輩出しているが、成田さんもその一人。後に続く人材が出てくることを期待している」と活躍を称えました。
成田さんは、22日(金)から合川体育館を会場に開かれる第59回全日本フェンシング選手権大会の個人エペと団体戦(秋田クラブ)に出場します。「過去2回の大会は準優勝。今回は雪辱を期し優勝をめざしたい」と力強く抱負を述べていました。
この大会での成績は、来年のワールドカップ、そして2008年の北京オリンピック出場にもつながります。成田さんが出場する女子エペ個人戦は22日、10時50分から(予選プール)、団体戦(1回戦)は15時50分から。このほか、女子エペに福田美香子(合川高校)、女子フルーレとサーブルに畠沢みなみ(同)、男子エペに加藤宙(同)、松井公章(同高教諭)の各選手らが出場します。市民の皆様の応援をよろしくお願いいたします!
フェンシングとは
フェンシングは、剣を持った選手が1対1で互いを攻撃し、打突数を競うスポーツです。制限時間内に一定数の有効打突数に達するか、または制限時間経過後により多数の打突数を獲得した方が勝利となります。現在は、「フルーレ」「エペ」「サ-ブル」の三種目が行われています。
【フルーレ】
日本では一番熱心に教えられている種目です。 メタルジャケットを着用し、その部分のみが有効面となります 有効面となるのは腕を除く、胴体部分となっております その部分に剣の先が触れ、500グラム以上の圧力がかかると 1ポイントとなります。
【※エペ】
見ている人に一番わかりやすい種目です。 有効面は全身。上はマスクから、下は靴までどこを ついてもポイントになります。両方の人が突いた場合は クードゥブル(両突き)となり両者にポイントが入ります。 剣の先に750グラム以上の圧力がかかると1ポイントとなります。
【サーブル】
唯一、斬ることが得点になる種目です フルーレと同じくメタルジャケット(フルーレとは違うもの)を着用し、 有効面は上半身のみ。 近年、女子でも開始され盛んになってきました。
(2006.12.20)