2006年11月04日
コンテンツ番号9727
〜「第1回浜辺の歌音楽祭」〜
5日までの日程で行われている北秋田市文化祭。4日は、 「第1回浜辺の歌音楽祭」が市文化会館で開催され、幼稚園から一般まで各団体が「浜辺の歌」などの合唱曲を発表、ホール一杯に調和の取れた歌声を響かせました。
音楽祭は市教育委員会の主催。市教委や市の音楽関係者でつくる実行委員会(加賀隆寛実行委員長)によって企画され、準備が進められていたもので、「浜辺の歌」をはじめ、優れた童謡などを数多く作曲し、日本を代表する作曲家として知られる米内沢出身の成田為三(1893 -1945)を顕彰するとともに、歌声のあふれる活気あるまちづくりにつなげることをねらいとしています。
第1回目となった音楽祭には、幼稚園から、小中学校、一般の合唱団など19団体、約500人が出演しました。開会式では、市教育委員会の三澤仁教育長が、旧森吉町が昭和63年に「浜辺の歌音楽館」を建設し、成田為三の顕彰を行ってきた経緯に触れながら、「新市誕生後は北秋田市が為三の出身地として知られる。合併を機に、市内の合唱グループが一堂に会する合唱祭を開催し、為三の偉業などを広く発信したい」などとあいさつ。
また岸部市長が、「合唱は音楽の原点。また、合唱のハーモニーは心のふれあいでもある。参加者のみなさんが、豊かな感性を育むためにもこの音楽祭を機にさらに活動が盛んになることを願っている」と祝辞を述べました。
音楽祭は2部構成。午前中の第1部には小学校までの子どもたち9グループ、午後からは、中学校3校と一般の合唱団が出演しました。各グループが発表した曲は、課題曲と自由曲の2曲。課題曲は為三が作曲した曲を歌うもので、「浜辺の歌」をはじめ、童謡「赤い鳥小鳥」「お山の大将」「かなりや」など為三作曲の名曲が披露され、会場に詰め掛けた聴衆の中には、懐かしみながら一緒に口ずさんでいる方も多く見られました。
1部、2部とも、大館市出身の作曲家・橋本祥路(しょうじ)氏による講評が行われ、第1部では、「合唱は、自分たちの気持ちを表す心のエネルギー。今日は全員が一体となって皆さんの気持ちがとてもよく表現されていた」と、各グループの発表を評価していました。
また講評のあと、鹿角市出身の声楽家(テノール)・安保克則氏による記念演奏が行われ、為三の童謡やイタリア民謡をしみじみと、また、朗々と歌い上げ、大きな拍手を浴びていました。
(2006.11.4)