2006年10月22日
コンテンツ番号4714
菊地康正サックス&フルートコンサート
本市出身のジャズプレイヤー菊地康正氏による「菊地康正サックス&フルートコンサート」が21日、市文化会館で開催され、詰め掛けた音楽ファンなどが本格的なジャズを堪能しました。
菊地氏は、本市鷹巣出身。鷹巣中学校、秋田高校で吹奏楽部に所属し19歳で上京、プロの演奏者として活動を始めました。サックスを松本英彦氏に、音楽理論を三木敏悟氏に師事、次第に頭角を現し、三木敏悟氏やつのだひろ氏のバンドに参加、以降ジャズやポップスの一流アーティストのサポート、スタジオなどで活躍されています。
また、トランペットの日野テルマサや歌手の矢沢永吉、外国人アーティストなどとの共演も多く、指導者・教育者としても、音楽教室の主宰、各種教本の執筆・出版など多面的な活動を行っている音楽家です。
会場でははじめに岸部市長が「菊地さんのCDを聴いた時、サム・テーラー(アメリカのテナーサックス奏者。1916-1990)を始めて聴いた時と同じようなショックを受けた。非常にソフトで訴えるものがある。生の演奏を鑑賞できる日を心待ちにしていた。皆さんとともに最後まで楽しみたい」などとあいさつ、コンサートが始まりました。
プログラムは2部構成。共演者は、ピアノの西直樹氏、ベースの菅原正宣(のぶ)氏、ドラムスの岡田佳大(けいた)氏、そして、ラテンパーカッションのリンダ氏。オープニングでは、ライブでは必ずこの曲から始めるというジャズのスタンダードナンバー「アイ・ヒア・ラプソディ(I hear rhapsody)」をテナーサックスで演奏、一気に聴衆をジャズの世界へ引き込ます。
この後は、ボサノバの名曲「フェリシダージ(A felisidade)」をはじめとする乗りの良いラテンの名曲、そして、氏が16年前滞在していたにニューヨークにの夜景をイメージして作曲したオリジナル曲「マンハッタン幻想(Manhattan Illusins)」、ビリー・ホリディの歌で有名な「アイム・ア・フール・トゥ・ウオント・ユー(I'm a fool to want you)」などをサックス、フルートで次々と演奏、ホールをジャズのムード一杯に満たしました。
休憩をはさんだ第2部では、菊地氏のオリジナル曲「スプリング・ウインド(Spring wind 春の風)」「マイ・スパニッシュ・キー(My Spanish Key)」や、歌手「Misia(ミーシャ)」の大ヒット曲「エブリシング(Everything)」でラテンやジャパニーズポップスなどと融合したジャズの魅力を披露し、また、ジャズピアノの巨匠チック・コリアの代表作品「スペイン(Spain)」では、難曲と言われるこの曲を高い技術で演奏し、早弾きの華麗なテクニックを見せたピアノの西氏ととともに、大きな拍手を浴びていました。
2部の終わりには、オリジナル曲「サンバ東京横浜」をリズミカルに演奏、全16曲、2時間30分にわたったコンサートのフィナーレを飾りました。さらにアンコールでは、戦争に赴く息子を思う親の気持ちを切なく歌い上げるアイルランドの名曲で、ジャズのスタンダードナンバーにもなっている「ダニー・ボーイ」をピアノだけの伴奏で情感豊かに演奏、ファンの心にしっかりと菊地氏の印象を刻みつけ、「また来年この会場でお会いしましょう」と約束しながらコンサートを終えました。
演奏曲の一部を動画で紹介
■出演者の関連(公式・紹介)サイト
(2006.10.22)