2006年09月01日
コンテンツ番号4686
合川支所2階に「合川歴史民俗資料室」
本市・合川支所に9月1日(金)、農林業や生活で使われていた古民具や衣服、地域の歴史などを展示・紹介する「合川歴史民俗資料室」がオープン、開設記念式典が同支所で行われました。
資料室は合川文化財保護協会(福岡龍太郎会長)が資料を収集、協会の創立30周年を記念し、開設したもので、場所は合川支所2階の旧合川町役場議員控え室。合併によりここが空き部屋となったことから、支所が同協会に提供、協会が会員宅などに保管していた民具等を運びこむなどし、準備が進められていました。
式典でははじめに福岡会長が、「当協会発足以来の悲願だった資料室が開設の運びとなり、先達の夢をいくらかでも果たせたかと思う。これも、貴重な資料を提供いただいた市民の皆さん、そして“地域の歴史を後世に伝えたい”と願う会員の情熱のおかげ。また、空き室の提供を快諾いただいた市及び支所当局の好意にはあらためて感謝申し上げたい。資料室は展示品数などに不足感もあるが、少しずつ改善し、地域の人たちとともに学べる資料館へと作り上げてまいりたい。これからもご指導・ご協力を」などとあいさつ。
続いて市長代理の佐藤修助助役が、「資料室は20年ほど前から要望を受け、私が合川町長当時もたびたび話があったものの、合併協議などで目を向けられなかった。合併後、3支所とも2階が空き室となり、利活用委員会などで活用方法を検討していたところ、いち早くこのような形で有効活用いただき感謝申し上げたい。古いものは忘れがちだが、それを新しいものに反映させることは大切なこと。会のますますの発展を」と式辞を述べました。
三澤教育長のあいさつ、感謝状の贈呈のあと参加者は資料室前に移動、福岡会長らの手でテープカットが行われ、待望の資料室が公開されました。
室内は、合川地区の歴史を年表や研究誌、古文書・古地図などで紹介するコーナーのほか、民具や衣類が「衣の文化」「道具の文化」「わらの文化」と分類して設けられ、過去から現在に到る地域の歴史と文化を概観できるように構成されています。
展示されている道具類は、「さおばかり(計量器)」や「ごとく(五徳=いろりや火ばちの 中におき、釜や鉄びんをのせる道具)」、「味噌べら(味噌を作るときかきまぜる道具)」、など昔の生活で使われていた道具類のほか、農作業で着た衣服、 猿倉人形芝居で使われる人形の首や衣装などおよそ250点あまり。
また特別企画「藁(わら)の文化」コーナーでは、わらで編んだ草履(俗称:ジョリ)や踏み俵(同フミダラ)、手袋(同テキャシキ)、ご飯の保温器(同ママエチコ)など、昔は多くの農家で作られていたものの、現在では作る技術がすでに失われたか、また失われつつある貴重な生活用具が展示され、訪れた人の目を引いていました。
資料室の観覧は無料。3日までは午後4時まで。4日から10日は午前中、11日以降は団体予約のみ可。お申し込み、お問合せは合川公民館内、歴史民俗資料室担当まで(TEL:0186-78-2114)
(2006.9.1)