2006年09月14日
コンテンツ番号4663
国際教養大学ジョン・モック教授を講師に例会〜鷹巣阿仁青年会議所
鷹巣阿仁青年会議所(芳賀喜弘理事長)の例会が14日夜、米代町のレストランで開かれ、「外国人から見た北秋田市」をテーマとした国際教養大学ジョン・モック教授による講演やフリートークを通じて北秋田市の観光に対する認識を深め合いました。
今回の企画は、普段気づいていない地域の良さや可能性を再認識し、対外的な発信に結びつけることなどをねらいとしたもので、青年会議所のメンバーや、県・市及び観光協会等の関係者およそ30人が参加しました。
講師のジョンモック教授は、昭和20年アメリカ生まれ。ミシガン州立大で博士号を取得、日本には昭和50年に来日、ミシガン大学日本センター所長、ミネソタ州立大学秋田校準教授などを経て平成16年に国際教養大学教授に就任。講演では、北秋田市、特に深い山に囲まれ茅葺き屋根の家が残り、また根子番楽などの伝統文化に富んだ阿仁地区を高く評価、「古いものは外国人や都会の人にとって特別なものに映る。北秋田市の独特の文化は非常に貴重なもの」と語り、反面、「自転車で回ろうとしても案内看板が少なく観光客にはやさしくない」と指摘、課題を投げかけました。
講演後のフリートークでは、メンバーから「市民でも地元の観光資源を知らない人が多い。まず市民にPRしないと発信できないのでは」「内陸線にSLを走らせ、観光客を呼び込めないか」などの意見が出されました。
これに対し、北秋田地域振興局の武藤冨士雄局長が、「今の観光は、きれいな景色を団体で楽しむ、といったものではなく、少グループや個人で行動し、そこでしか味わえないグルメや、独特の文化を楽しむ、といったスタイルに変化している。また、旅行での意思決定の主役は女性。男性が「マタギ」を望んでも、女性はむしろ「食」や温泉を求めるだろう。女性主導になっている旅行者のニーズを把握することがまず第一」と、観光スタイルの変化についての認識を求めました。
また、秋田内陸縦貫鉄道の山本博司専務は、「『内陸線にSLを』との企画については、これまでも打診を受け、実現可能か調べたことがある。しかし、機関車を借り、一週間ほど走らせるにしても5・6百万以上の経費がかかるようだ。経費の問題もあり会社単独では難しいが、皆さんをはじめ地域が一丸となれば全く不可能なわけではない」と、秋田内陸線の活用などについて述べていました。
(2006.9.14)