2006年09月22日
コンテンツ番号4654
児童たちも植樹祭の受け入れ準備に一役
平成20年に本市で開催される「第59回全国植樹祭秋田大会」の会場となる北欧の杜公園隣接地で、「間伐大作戦イベント(主催:北秋田地域振興局)」が22日行われ、参加した竜森小学校((工藤克也校長、児童数14人)の児童らが山林の間伐作業※を体験しました。
全国植樹祭は、天皇皇后両陛下によるお手植えや全国各地からの参加者による記念植樹等を通じて、国民の森林に対する愛情を培うことを目的として毎年開催されているもので、全国から1万人もの関係者などが訪れる予定です。
秋田県では9月7日、実行委員会を立ち上げ、植樹祭の準備を進めています。今回のイベントは、間伐作業を通じて植樹祭の目的である「みどりの大切さ」や環境保全を子どもたちにも知ってもらうとともに、会場周辺の景観整備のお手伝いをしてもらおうというもの。
この日は、午前9時30分に北欧の杜公園東側駐車場に竜森小の児童、教職員、市と県の関係者などが集合、開会式が行われました。はじめに北秋田地域振興局の村上克明農林部長が、「森は酸素を出し、洪水など災害を防いでくれます。また、マイナスイオンで空気をきれいにしてくれます。全国植樹祭は、その森を育てるためのイベントです。作業を通じて森林の大切さを学んでください」とあいさつ、このあと市と県の職員らの指導で作業が始まりました。
間伐を行ったのは、市道大野台幹線を挟んだ公園東側駐車場の向かいに位置する面積1.3haほどの民有林内。林の入り口では、はじめに「国の森の名人100選」にも選ばれた阿仁水無の魚住由冶さんが、間伐のコツを指導。「まず切り倒す木の周りの低木を取り除きます。そうすることで、もし木が自分に向かって倒れてきても逃げることができます。倒す方向に人がいないか必ず安全を確認し、倒す側に受け口(切り口)をつけてから切ります」と、実際の作業を見せながら、説明しました。
竜森小は学校林を持ち、児童全員が「緑の少年団」の団員であるなど、育林活動も盛んです。少年団の制服に身を包んだ児童たちは、森林での活動にも慣れているせいか、20〜40年生ほどの杉の木が生い茂るうっそうとした林の中にも進んで入り、2人づつがペアになって間伐作業を行いました。
5・6年生は、これまでも学校林で間伐作業を体験。6年生の畠山翼くんは、「間伐は今まで3回したことがあります。今日切った木は今までよりも少し太いけれど、大丈夫です」と、手際よくのこぎりを扱っていました。
全国植樹祭の開催に向けて秋田県では来年2月、仮設施設等の基本設計を策定、8月には開催期日が正式に決まる予定です。北秋田市でも、開催に向けて受け入れ体勢の整備とともに、併せて観光PRなどを進める計画です。
※【間伐】
健康で元気な森を育てる作業の一つ。苗木を植えてからおよそ15〜35年すると、枝が込み合い林全体に光が行き届かなくなり、成長が衰えてきます。そこで、木を成長の節目ごとに何回かに分けて間引くと日光が林床にも届くようになり、根から養分や水分を多く吸うことができ、大きく育つようになります。
(2006.9.22)