2006年09月23日
コンテンツ番号4650
市文化会館、「みんなにおくるモーツァルト物語」
今年は最も有名なクラシック音楽の作曲家の一人・モーツァルトの生誕250周年。世界各地で様々な記念行事が開かれています。本市でも23日、モーツァルトの音楽を特集したコンサート「みんなにおくるモーツァルト物語〜『北秋田にモーツァルトが来た!アッ!きた!(きたあきた)』」が市文化会館で開催され、訪れた家族連れやクラシックファンらが、モーツァルトの世界を楽しみました。
このコンサートは、プロの音楽家と市民が手づくりでモーツァルトの人物像と業績を楽しく紹介するもので、構成や指揮を担当していただいた中島良史氏(国立音楽大学教授)ほか、二期会会員でもあるオペラ歌手の小川伸子氏(ソプラノ)、山下浩司氏(バリトン)ほかピアノの高島千香氏などを迎え、市内の合唱団や演劇経験者、太鼓グループなどが参加し、ステージを作り上げました。
参加した合唱団は、「る・それいゆ」「コールもりよし」「MMC]のほか、「浜辺の歌少年少女合唱団」を中心に、今回の公演のために結成された32人編成のユニット「北秋田アマデウス児童合唱団」の少年少女たち。子どもには難しいといわれるモーツァルトのオペラにも挑戦しました。
舞台は2部構成。第1部は、4歳から作曲を始め、6歳でピアノもヴァイオリンもプロになった神童ぶりや、父子で演奏旅行などをするも、なかなか就職できない少・青年期、そして生計に苦労しながら35歳の若さで亡くなったモーツァルトの生涯をミュージカル風に紹介します。
モーツァルトに扮したピアノの高島千香さんが、父・レオポルト役の演劇経験者・塚本亮一さんや、妻・コンスタンツェ役の小川伸子さんの助演で親しみのあるモーツァルトを好演しました。楽曲の紹介は、山形交響楽団の団員らを中心とした「0236弦楽四重奏団」による演奏。「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク(小夜曲)」「おもちゃの交響曲」「山の音楽家」などの有名曲から「フィガロのアリア」などのオペラ曲までを演奏、これにアマデウス合唱団が見事に応え、楽しいステージになりました。
モーツァルト役の高島さんは、国立音楽大学器楽学科(ピアノ)を卒業、声楽も学び、山梨県大月市の地元で合唱指導などを行っている音楽家。劇中では、歌と演技のほか、子供の頃、目隠しをして自分の曲を人前で演奏してみせたというモーツァルトのエピソードを、モーツァルトさながらに目隠しで演奏、「おー」という驚きの声とともに、大きな拍手を受ける一幕もありました。
第2部ではモーツァルトが晩年に作曲した作品・オペラ「魔笛(まてき)」からその一部が上演されました。ただし、魔笛の「笛」を、本市で盛んな「太鼓」にちなんで題名を「魔太鼓」に変えた作品。こちらも1部同様に、小川、高島の女性2人がバリトンの山下氏や地元の合唱団、演劇経験者らとからみ、フィナーレでは合唱団も交えて約80人もの出演者が舞台に登場、プロアマ共演で楽しいステージを作り上げたコンサートとなりました。
(2006.9.23)