2006年06月04日
コンテンツ番号4535
新緑のブナ林と森吉高原を望む絶景に感動
NPO森吉山ネーチャー協会(松岡忠義会長 会員75名)が主催する「奥森吉新緑トレッキング」が6月4日(日)、森吉山のヒバクラ岳(標高1245m)周辺を折り返すコースで行われ、参加者らが残雪と新緑の軽登山を楽しみました。
同協会は、昨年9月発足。登山道の刈り払い、木道の整備、自然に親しむ活動などを通し森吉山県立自然公園の保護保全や観光振興を行っているボランティア団体です。会員のガイドによる登山会・観察会なども年4回計画され、今回は今年最初のトレッキングとなりました。
一般参加者は北秋田市ほか秋田市、大館市などから7人。協会の会員と合わせ23人が奥森吉の山麓高原登山口を午前9時に出発しました。
ここから山頂までのコースは「ヒバクラ岳コース」と呼ばれ、登山口から立川と東ノ又沢を分ける緩やかな稜線を登る快適なルート。青空とまぶしいほどのブナの新緑に包まれながらブナ林を進みます。1キロほど行くと、樹齢推定400年のネズコの巨木が東ノ又沢渕に現れました。
さらに0.5キロ進むとノロ川の支流・立川の源流部に到着。ここが「馬の背」と呼ばれる見事なブナ林の斜面を望む立川展望台です。ここから残雪を踏みしめながらブナの巨木の中を登っていくと、標高900m地点からオオシラビソ(アオモリトドマツ)の樹林帯に変わります。
東の又沢源流部から続く急な階段の登山道を上り詰めると眼下に広がる奥森吉のブナ林と、遠くは焼山、八幡平、岩手山の眺望が飛び込んできます。この時期は残雪の上を自由に歩けるのも春登山の醍醐味の一つ。ここからは登山道をはずれ、夏の時期は笹に覆われて歩けない部分を進み、ヒバクラ岳分岐を通って立川展望台から眺めた「馬の背」の峰に到着しました。
ここからの眺望には全員が感動しきり。目の前には若葉色のブナ林が広がる森吉高原、太平湖、竜ヶ森と大館市の町並み、東側には岩手山や八幡平などが一望できます。ここでの昼食後、ショートカットで残雪の上をすべり降りるように標高1,000m付近まで一気に下り、再び気持ちのいいブナ林の中をのんびりと歩きながら下山、往復およそ5時間の行程を満喫しました。
下山後、参加者の一人は「天気にも恵まれ、ブナの新緑も目にまぶしくとても快適な登山だった。あらためて奥森吉のすばらしさを味わいました」と話していました。
ネーチャー協会では今後もトレッキングや自然観察会を開催する予定です。また、森吉山の自然を守るため会員を募集しています。お問合せはNPO森吉山ネーチャー協会(事務局・宮野さん)まで。
(2006.6.4)