2006年01月26日
コンテンツ番号4348
~男女共同参画社会基礎づくりin北秋田市~
男女共同参画社会について考える「男女共同参画社会基礎づくり講座in北秋田市」が1月26日(木)、市中央公民館で開かれ、自治体、企業関係者、婦人団体関係者などが、講演や事例発表に耳を傾けました。
この事業は、男女共同参画社会の実現をめざして秋田県が県内3カ所に設けている拠点の一つ「秋田県北部男女共同参画センター」の主催。はじめに、女性や家族の問題を研究テーマとされている青森県立保健大学の佐藤恵子助教授を講師に、「皆が幸せな社会をめざして」と題し講演が行われました。
講演を行った青森県立保健大学・佐藤助教授
佐藤教授は、「子育てがたいへんであることを夫にわかってもらえず悩んだ。離婚も考えたが、かといって専業主婦の自分が経済的も自立できない立場であることを自覚し、男女の役割が何か悩んだ時期だった」と、ご自身の子育て体験や当時の夫婦関係などに触れながら、男女が政治、経済、社会、文化などあらゆる側面で均等に利益を享受し、また、ともに責任を担うことが、真に皆が幸せになれる社会であることを訴えていました。
また、家庭や職場、政治分野では特に男性が優遇されていること、社会通念やしきたりといった昔ながらの価値観では女性が優遇されている割合が特に少ないと感じている内閣府の調査結果などを紹介し、「子育てなど女性が抱える問題や、職場や社会の中で特に男性に見られる責任感の問題などに気付くことが社会の行き詰まりを解決する鍵となる」などと述べていました。
自社での取り組みを発表したジーエムジャパン代表取締役社長の篠原康夫氏
講演のあと、本市綴子古関にある(株)ジーエムジャパン代表取締役社長の篠原康夫氏が、「やさしく強い企業をめざして〜男女イキイキ職場宣言」と題し、事例発表が行われました。ジーエムジャパンはスポーツウエア、カジュアルウエアなどを製造する従業員139人(内女性115人)の地元企業。篠原氏は、女性の管理職登用を進め、給与水準を下げることなく時短などで社員の士気を高めるなど、性差や年齢にこだわらない企業経営が、結果的には会社や地域の発展につながることなどを述べていました。
講演と事例発表のあと、佐藤講師や篠原氏と会場の参加者との間で意見交換が行われました。「男女平等社会ランキングで日本が低い位置にあるのはなぜか」との質問に佐藤講師は「ランキングが高い北欧諸国などは社会保障などが充実しているため、男女の均等雇用なども進んでいることが理由の一つ。日本の順位が低いのは仕事の機会や職場での待遇が悪いといった面もその原因。まずは、職場や社会の中でみられる実態を意識し、解決しようと努力することが必要」となどと回答していました。
なお男女共同参画を進めるために、企業における育児休業のための奨励金や社会保険料の事業主負担分の免除などさまざまな制度が設けられています。詳しくは、下記までお問合せください。
お問い合わせ先
秋田県男女共同参画課
秋田市山王4-1-1
TEL:018-860-1555
秋田県北部男女共同参画センター
大館市字大町57
TEL:0186-49-8552
秋田県労働政策課
秋田市山王4-1-1
TEL:018-860-2302