2007年12月13日
コンテンツ番号4326
「移動行政懇話会」、合川地区から始まる
(2007.12.13)
まちづくりや身近な行政課題などについて市民と語り合う「北秋田市移動行政懇話会」が13日、合川支所で開かれ、合川地区の市民らが、市の事務事業の進捗状況や新しい高齢者の医療制度などについて意見や要望を述べました。
この懇話会は、北秋田市が、これからの行政運営の柱とする「行財政改革の推進と市民との協働によるまちづくり」を推進していく上で、より多くの市民から意見や要望を市政に反映させようと市内4地区に分けて開催するもので、第1日目の会場となった合川支所大会議室には約30人の市民が参集しました。
はじめに岸部市長が「これまでは、市の大きな事業などについての説明会といった会合が中心であった。今回の企画は、市政のいろいろな面についてより多くの市民の皆さんからご意見やご要望を伺って、まちづくりに生かして行こうという趣旨。どんなことでもいいので皆さんからお話しいただきたい」とあいさつ。
続いて市の担当職員から「新市まちづくり事業の進捗状況と財政について」、「新しい高齢者の医療制度について」及び「住宅用火災警報器の設置について」の3項目を説明しました。
このうち、「新市まちづくり事業の進捗状況と財政について」の説明では、▽合併後の病院建設や道路整備などの基幹となる事業は合併特例債や合併補助金等、国の合併支援策を活用している▽しかしながら、合併後は国の行財政改革施策によって市の台所事情は厳しくなってきた▽特に、拠りどころとしてきた地方交付税の減額が響き、(三位一体改革等による)歳入構造の変化が打撃となっている▽厳しい財政構造に見合う「集中改革プラン」策定のもと、行政コストの削減と住民との協働によるまちづくりを目ざしたい―などと、4町の合併以後の主な事業の歩みや行財政改革の流れのほかに、財政破綻した北海道夕張市の例を示しながら、緊縮財政下にある行政運営を進めていくことに理解と協力を求めました。
この後、質疑を含めた市政全般にわたる意見や要望を求められた参加者からは、行財政計画での支所の位置付け小学校の再編計画をどう進めるか豪雨災害の水田復旧工事は遅れはしないか自治会館等の管理の種類と内容はどうか市民病院について患者数や医師の確保問題(異動なども含めて)が心配だ―などの質問や意見が出されました。
これに対して岸部市長をはじめ市当局は、行政機構や事務処理の合理化と効率化を進めていく上で現体制の縮小は避けられず、21年度から本格始動させたい児童の減少で複式学級が増えてきたので適正規模の学校づくりが必要。年明けから地域の皆さんに説明していきたい国などによる査定が終了次第、実施設計に入る予定。春の作業には全力をあげて間に合わせたい市では指定管理と無償譲渡のほかに、新たに無償貸付け制度を加えることとした。いずれの方法でも、基本的な自治会側の対応(自らの責任で対処)に変わりはない 患者が集まる病院とは、取りも直さず良い病院であることだ。市民の皆さんが頼りがいとなる良い病院には優秀な医師が必要で、その確保に頑張りたい―などと答えました。
このほか、参加者からは「豪雨災害による道路の早期復旧」、「全国植樹祭での駒踊りの競演」、「旧町からの懸案事業(道路改修等)への配慮」、「公立米内沢病院の健全経営」など地域住民の日常生活に係る要望の数々が出されていました。
また、岸部市長は特に「このような機会に市民の方々からご意見を伺って市政運営の参考としたい」と前置して、この12月議会の一般質問にも出た国の刑務所の誘致についてどう思うかを参加者に問い掛けました。「地方交付税の措置もあるうえ、その施設への食材提供など新たな需要が定着する相当のメリットがある。生活環境に特に悪影響を与える心配も少なく、地域振興の一策となるので賛成だ」との発言に、市長は「他の地域での懇話会でも意見を聴いてみたい」と述べ、基幹産業の維持や企業誘致などのこれまでの施策に加え、新たな発想なども市民とともに検討を進めるべく意欲を示していました。 なお、第2日目以降の懇話会の開催は次のとおりとなっています。
- 第2日目=12月17日(月) 森吉コミュニティセンター
- 第3日目=12月20日(木) 阿仁山村開発センター
- 第4日目=12月25日(火) 中央公民館
※時間はいずれも、午後6時30分から8時30分まで(2時間)を予定しています。