2007年12月18日
コンテンツ番号4321
「移動行政懇話会」、森吉地区
(2007.12.18)
まちづくりや身近な行政課題などについて市民と語り合う「北秋田市移動行政懇話会」が17日、森吉コミュニティセンターで開かれ、森吉地区の市民らが、市の事務事業の進捗状況や新しい高齢者の医療制度などについて意見や要望を述べました。
この懇話会は、北秋田市が、これからの行政運営の柱とする「行財政改革の推進と市民との協働によるまちづくり」を推進していく上で、より多くの市民から意見や要望を市政に反映させようと市内4地区に分けて開催するもので、第2日目の会場となった森吉コミュニティセンターには約50人の市民が参集しました。
はじめに岸部市長が「これまでは、市の大きな事業などについての説明会といった会合が中心であった。今回の企画は、市政のいろいろな面についてより多くの市民の皆さんからご意見やご要望を伺って、まちづくりに生かして行こうという趣旨。どんなことでもいいので皆さんからお話しいただきたい」とあいさつ。
続いて市の担当職員から「新市まちづくり事業の進捗状況と財政について」、「新しい高齢者の医療制度について」及び「住宅用火災警報器の設置について」の3項目を説明しました。
このうち、「新市まちづくり事業の進捗状況と財政について」の説明では、▽合併後の病院建設や道路整備などの基幹となる事業は合併特例債や合併補助金等、国の合併支援策を活用している▽しかしながら、合併後は国の行財政改革施策によって市の台所事情は厳しくなってきた▽特に、拠りどころとしてきた地方交付税の減額が響き、(三位一体改革等による)歳入構造の変化が打撃となっている▽厳しい財政構造に見合う「集中改革プラン」策定のもと、行政コストの削減と住民との協働によるまちづくりを目ざしたい―などと、4町の合併以後の主な事業の歩みや行財政改革の流れのほかに、財政破綻した北海道夕張市の例を示しながら、緊縮財政下にある行政運営を進めていくことに理解と協力を求めました。
この後、質疑を含めた市政全般にわたる意見や要望を求められた参加者からは、地方債など起債を使わずに市の経営を行えないのか前田出張所を廃止する情報があるが真意は災害等の際にボランティアの派遣や用具の支給の連絡ももらっていなかったので、自 治会長として困った。災害後、行政協力員や自治会長を集めての会議が開催するな ど、防災計画に組み入れてほしい医学は日進月歩。市民病院について全国の医者があたらしい技術を研修できる病院にしてほしい。そうすれば医者も集まり、患者もあたらしい医療を受けられる自治会館の指定管理関係について無償貸付を選択した場合でも会館の使用料をとることができないか。また譲渡を受けて今後解体する場合の費用は集落負担か機構改革においての支所のあり方について基本的な考え方を教えてほしい。また庁舎の空きスペースの活用方法はなどの質問や意見が出されました。
これに対して岸部市長をはじめ市当局は、自治体の事業は起債を活用しなければ成り立たない。年間の償還額を超えない範囲で借り入れし償還額を減らしていくつもりで事業を行っていく 財政改革を進めていかなければ市政を行っていけない。そのため市の集中改革プランを着実に進めなければならずそれにより職員が200名減る。そのなかで現状を維持するのが大変ではあるが、現在将来に向かってどういう体制にするか検討中。前田出張所についてもあり方について議論しているが、基本的には維持する方向で検討中 経験のない災害のため、大被害を受けたところを集中的に行った。行き届かなかった面を教訓として対応して参りたいので意見・要望をお願いする医師の研修は学会研修と新入研修と2種類あり、市民病院では新入研修員を引き受けるよう努力したい市としてひとつの方向に統一している。費用は自治会負担であるが、自治会館整備要綱による助成もあるので活用していただきたい職員をフルに活用できる体制にしたい。広い市なので支所は残したいが、職員も減るため全体規模で考え検討中。支所を小さくしても同じサービスが受けられるようにしたい。空きスペースの有効活用は大事であり、市役所内に空きスペース検討委員会があるので皆様からの意見も参考とし検討したい―などと答えました。
このほか、参加者からは「豪雨災害による連絡」、「防災無線の修理」、「内陸線問題」など地域住民の日常生活に係る要望の数々が出されていました。
また、岸部市長は特に「このような機会に市民の方々からご意見を伺って市政運営の参考としたい」と前置して、この12月議会の一般質問にも出た国の刑務所の誘致についてどう思うかを参加者に問い掛けました。「地域からの物資供給などが考えられるため経済的メリットがあり賛成」、「誘致にあたって住民がどのように接すればよいのかわからない。詳しい情報を」との発言に、市長は「他の地域での懇話会でも意見を聴いてみたい」と述べ、基幹産業の維持や企業誘致などのこれまでの施策に加え、新たな発想なども市民とともに検討を進めるべく意欲を示していました。 なお、第3日目以降の懇話会の開催は次のとおりとなっています。
- 第3日目=12月20日(木) 阿仁山村開発センター
- 第4日目=12月25日(火) 中央公民館
※時間はいずれも、午後6時30分から8時30分まで(2時間)を予定しています。