2007年11月23日
コンテンツ番号9612
仏教が導く「あの世」にじっくりと聴き入る
(2007.11.23)
勤労感謝の日の23日、社団法人北秋田地域シルバー人材センター(山口毅理事長)の恒例事業である「勤労感謝の集い」が市交流センターで開催され、参加したおよそ100人の会員らが講演会や親睦交流会などで1年間の労をねぎらいました。
シルバー人材センターは、国の法律のもとに、おおかた全国の市町村単位に設置されている公益法人。概ね60歳以上の高齢者が豊かな知識と経験・技能を生かすことのできる労働を通じて、生きがいと健康づくりを進めながら活力ある地域社会づくりに貢献することを設置のねらいとしています。
同センターも、平成7年に秋田県内11番目の法人として発足。以来、行政機関をはじめとする公共団体や民間企業などから、屋外での軽作業や事業所等での一般事務などの業務を引き受けてきました。19年度における登録会員は500人(男345人、女155人)で、今年度の上半期(4〜9月)では、延べ22,700人が能力や希望に応じた多くの仕事に勤しんできています。
「勤労感謝の集い」は、全会員がメンバーとなっている「親和会」(宮腰光雄会長)が、会員が学習活動をしながら相互に親睦を深めることを目的に、毎年この時期に開催しているものです。 始めに宮腰会長が、「今年、印象に残る最大の出来事は9月の豪雨災害だ。森吉や合川地区での被災が大きく、多くの会員世帯でもその影響を受けているが、一日も早い復旧を祈るばかりだ。この催しも今後は、一般市民の方々にも参加してもらって様々な情報や知識を共有することでますますの発展を期したい。手を携えて頑張って行こう」とあいさつ。
続いて、七日市・龍泉寺住職の佐藤俊晃さんによる「あの世への道案内」と題した講演会が行われました。佐藤さんは、「皆さんは、死んだら一体どこへ行くのでしょうか。誰にでも関心があって気になるところ。ちょっとだけ「あの世」の世界を覗いてみましょう」と前置をして、現代のなかの通俗的な仏教の概念の中から、「六地蔵・六道の世界」、「閻魔の裁判」、「仏様と現世」などについてユーモアを交えながら話し、会場の出席者はじっくりと耳を傾けていました。
寺院などで見かける六つの地蔵は、六道(天上、人間、阿修羅、畜生、餓鬼、地獄)の世界をさまよう人々(魂)を救う菩薩であることや、仏教の教理である三世(前世、今世、来世)の中で、死後の魂が次の世界へ行く(来世する)ために渡るとされている「三途の川」にまつわる興味たっぷりな話題などを紹介しながら、佐藤住職は、「あの世に渡った仏様(魂)は、現世に生きる人間にとって監視したり温かく見守ってくれる貴重な存在。家庭においては鎮座しているものであるから仏様と呼ばれている。人間は、独りとしては非常に弱いものであるので、神仏を祀って拠りどころとしている」と語り、常に仏様の加護を受けて暮らしていることへの感謝の念を持つことの大切さを強調していました。
このあと、会場では昼食をはさみながらの親睦交流会が行われました。民謡ショーを交えた楽しい懇親の場で、会員らは1年間の活動の労をねぎらいながら、楽しいひと時を過ごしました
また、会場の一角には「親和会手芸同好会」のメンバーが丹精こめて作ったカバンや編物などの手芸品、陶芸品、写真等が展示され、グループでその出来栄えを評する姿も見受けられました。