2007年07月24日
コンテンツ番号9751
市議会全員協議会
(2007.7.24)
市議会全員協議会が24日、市役所会議室で開かれ北秋田市民病院(仮称)建築に伴う実施設計、建築工事の発注方式等について協議しました。
病院の建設にあたっては、昨年11月から始まった実施設計業務が6月29日完成し、建築本体工事にむけて準備が進められています。また併せて、用地造成工事(2次)が進められています。病院のオープンは平成21年10月の予定。
病院の建築概要は、病床数が320床(一般272、精神40、結核4、感染症4)で地下1階、地上4階建て。本体は鉄骨鉄筋コンクリート(一部鉄骨)の免震構造で、床面積26,247。内科、呼吸器科、消化器科、精神科など21科を標ぼうし、救急医療体制やがん医療、リハビリテーション医療などを提供することになっています。
全員協議会は、9月定例議会での関係条例上程を前提に実施設計の概要と今後のスケジュール建設工事の発注方式と入札について病院設置にともなう関係条例の制定等の案件について協議したものです。
吉岡興市議会議長の開会あいさつの後、岸部市長が「実施設計が完成し、いよいよ建築本体工事に取り掛かることになる。その内容及び発注方式等について充分ご審議を」とあいさつ、協議に入りました。
はじめに、実施設計の概要について医療推進課の赤石課長が、診察や検査、病室など患者が利用しやすい構造であること、自然光を多く取り入れ患者や利用者にやさしく明るい病室、空間への配慮をしていること、最大で震度7規模の地震に対応できる免震構造を取り入れているほか、停電時には最大3日間電源を確保できる無停電電源装置を完備していることなどを説明しました。
議員からは、「統合病院は、約600人とされている圏域外の病院に入院している患者の半数の利用などを前提とした場合、病床数が足りないのでは」、また逆に「病院構想時点の利用人口が将来減少することや、平均入院日数などを勘案すると、病床数は多すぎるのでは」といった質問が出されました。
これに対し市当局は「市民病院は北秋中央病院、公立米内沢病院、阿仁病院の統合病院。病床数は、各病院の稼働率等を踏まえ、(指定管理を予定している)中央病院との十分な協議を経て総務省の許可を得ているもの」と説明。また岸部市長は、「対象は急性期の患者。以前は開腹していた手術も内視鏡で行なうなど年々医療の高度化が進み、入院日数が少なくなる傾向にある。現在では入院日数の平均は20日ほどだが、国の目標は17日から12日、将来的には10日を目指しているようだ」と、計画している病床数で十分対応できることを補足しました。
建設工事については、免震構造を取り入れた大規模な建築物は地元業者では施工が難しいことから、大手ゼネコンを参加させ入札を実施することとしています。これについて指名審査委員会の委員長でもある佐藤副市長は、「防衛施設庁の談合事件に関し、公正取引委員会が大手ゼネコン60社に対し排除措置命令を出したが、昨年市でも規則をつくり、市に指名参加願いを出しているこの中の39社を指名停止にした。一部の事業者は期間限定で指名停止をしているので、停止期間が明けた後に発注を行いたい」と説明しました。
また、「地元業者を入れたJV方式となった場合、大手から地元業者に負担を強いられることがあるようだが、そうならないよう配慮してほしい」「入札の際は最低入札価格を設けるべき」「外構工事だけは地元業者をできるだけ参加させるようにしてほしい」などとの意見に岸部市長は「最大限配慮したい。外構工事は地元業者ができるよう検討している」と答えました。
なお落札後の工事契約の締結については、地方公営企業法に基づくことから、同法40条(地方自治法の適用除外)の規定によって、議会の議決を要しないことを説明しました。
今後のスケジュールでは、8月にも建築確認申請を行ない、指名業者の停止期間明けに工事を発注の予定(建築、電気、衛生・給排水の3分割発注)。また併せて9月議会に病院設置条例を上程、議決後県に対し開設許可申請を行うこととしています。