2007年05月31日
コンテンツ番号2869
鷹巣阿仁青年会議所、1万4千人余りの署名簿を添え
(2007.5.31)
秋田内陸線の存続運動などを事業の一つとして取り組んでいる青年団体・鷹巣阿仁青年会議所(大森光信理事長)の大森会長らが市役所を訪れ、「秋田内陸線存続に関する要望書」を署名簿を添えて岸部市長に提出、存続への熱意をアピールしました。
同会議所ではこれまで、機会あるごとに内陸線の活性化策を探ってきましたが、今年4月からは内陸線を守るために自ら行動し熱意を示そうと「秋田内陸縦貫鉄道存続のための一万人署名運動」を開始しました。
署名活動を行った場所は、市内や秋田市、大仙市の繁華街、先に北欧の杜公園で開かれた全国植樹祭記念フェスティバルの会場など。さらに、関東地方を中心に全国から寄せられた署名を含め、1ヶ月ほどの期間で14,156人分の署名が集まりました。中には、内陸線同様にローカル線の存続運動を行っているNPO団体や、環境保護団体、研究機関などから寄せられた署名もあるそうです。
この日訪れた会議所のメンバーは8人。はじめに代表の大森理事長が、「秋田内陸線は貴重な観光資源になる。廃止に向けた厳しい意見もあるが、私たち住民も本腰を入れて再生に向けた行動をすべき。廃止ありきの考え方で存廃について結論を出すというのではなく、現存するものを利用して地域に活力を生み出すために内陸線を存続させることを強く要望します」とする要望書を読み上げ、分厚い署名簿と一緒に岸部市長に手わたしました。
また大森理事長は、「私たちの目指すのは、存続よりむしろ『再生』。廃止するのは簡単だが、一度なくしたものを復活させることは難しい。まずは地域の熱意が大切。私たちも今後積極的に取り組みを続けるが、市としても子どもの通学や市役所職員の通勤などの取り組みを続けられないか。また、線路も公道も走れるDMV(デュアル・モード・ビークル)導入について検討を」と、具体的なアイデアや活性化策を提示しながら、存続への取り組みについて熱く訴えました。
岸部市長は、「県知事も、地元の熱意が最も大切、と話しており皆さんの取り組みはたいへんありがたいこと」と敬意を表し、また「会社や市でも、JRとタイアップした旅行商品の開発、鷹巣駅前での貸自転車の導入など、乗車促進策を検討している。また、DMVについては以前から関心をもっており、早いうちに研究施設のある北海道に出向き、学んできたい」などと、市の取り組みなどについて説明していました。
同会議所では、今後も存続運動、乗車促進運動を展開するとともに、今秋には内陸線活性化策についてのフォーラムを開催し、具体策を探りたいとしています。