2007年03月02日
コンテンツ番号2832
市埋蔵文化財特別展「小又川の縄文時代」
(2007.3.2)
平成7年度より実施されてきた森吉山ダム建設に係る発掘調査で出土した縄文時代の遺物を一堂に集めた展示会「小又川の縄文時代〜遺跡・遺物が語る山間(やまあい)のくらし」が2日から市文化会館エントランスホールで始まり、考古学ファンなどの関心を集めています。
森吉山ダムは、森吉山の北側を流れる小又川に建設中の多目的ダム。工事に先立って行われた確認調査によって、60カ所もの遺跡が地下に眠っていることがわかりました。調査は平成7年から始まり、今年度までに55カ所の遺跡が調査され、今から15,000年〜13,000年前の旧石器時代から江戸時代に至るまでの遺物・遺構が発見されています。
これまでの調査で出土した遺物の量はコンテナケースでおよそ8,000箱分。中でも縄文時代の遺物が圧倒的に多く、生活の痕跡が色濃く残されています。特別展は、これらの遺物の展示を通し市民に調査の成果を知ってもらうとともに、森吉山の懐に抱かれた山間の地で育まれた豊かな文化を紹介することが目的。
展示会場のエントランスホールには、ピラミッド状に組まれた展示台が4基並べられ、6段の棚にびっしりと各遺跡から出土した土器が展示されているほか、石斧ややじり、土偶など比較的小さなものが、ガラス入りのケースに展示されています。展示されている遺物は全部で約950点。中には、全体が猿の顔に似ている「猿面付土器(漆下遺跡出土)」や狩をする人間や弓の形が描かれた「狩猟文土器(日廻岱B遺跡出土)」など貴重がものも含まれています。
展示期間は2日(金)〜11日(日)。時間は午前9時30分から午後4時30分まで。また10日には、縄文文化の研究者や発掘調査担当者などによるシンポジウムも合わせて開催されます。
遺物のほとんどは、普段収蔵庫に保管されているため、実際に目で見て実感できるまたとないチャンスです。多くの皆様のご観覧をお待ちしています。