2007年03月19日
コンテンツ番号2809
中華料理の極意を学ぶ〜四川料理の達人・久田大吉氏を講師に中華料理講習会〜
(2007.3.19)
フジテレビ系列で放映されている料理番組「郁恵・井森のデリ×デリキッチン!」などで知られる四川料理の久田(ひさだ)大吉氏を講師に迎えた中華料理講習会が19日、中央公民館で開かれ、市内の主婦らが達人の極意を学びました。
講習会は、昨年10月に発足した学習サークル「まなびの推進協議会(三國作智子代表)」の主催。同サークルでは、生活に役立つ技術や知識を高めようと、これまでパソコンを使ったハガキの作成や、クラフト手芸などの講習会を実施してきました。会発足から半年ほどが経過したことを機に、会員の身内にあたる久田氏を招き、広く市民に呼びかけて開催されたものです。
講師の久田氏は1944年長崎県生まれ。中華料理界の神様と言われた故・陳健民氏に学び、いくつかの中華料理店で料理長を務めた後、独立して東京世田谷区の上野毛で「吉華(きっか)」を開店。その後開店した自由が丘店、八重洲店とともに高級店でありながら敷居の高さを感じさせない四川料理の店として知られています。
同氏は、「久田大吉の中華料理馳走録」など多くの著書を執筆しているほか、テレビの料理番組などにも出演、活躍されています。この日は、久田氏の一番弟子・山本経一(つねいち)氏もご自分の四川料理の店がある長野県から駆けつけ、達人2人を講師としたたいへんぜいたくな講習会となりました。
講習会で久田氏は、「『衣・食・住』は人間の生活を満たす基本的な要素。以前に比べ豊かになった日本では、その順番が『食・衣・住』に逆転している。食べ物が満ち足りていれば戦争は起きない。それだけ食の要素は重要。この世界に入って40年。当初は自分の道を極めるのに夢中だったが、最近では自分が世の中の役にたっているか心配で眠れないときさえある。今日は少しでも皆様のお役に立てれば幸い」と、中華料理界の重鎮にもかかわらず、控えめにあいさつされていました。
午前11時からと午後1時からの2回にわけて行われた講習会のメニューは、身近な食材を使った酢豚やギョーザなど7品。はじめに、講師が酢豚とチャーハン、麻婆豆腐など4品を中華料理の基本について説明を加えながら調理を実演したあと、水餃子とシューマイ、卵スープの調理にチャレンジしました。
酢豚の調理では、「砂糖は甘味を出すためではなく、肉の臭みをとるため」「酢と砂糖は同量を」などとの説明に、参加者は、一言も聞き逃すまいとメモを取りながら熱心に耳を傾けていました。