2007年02月01日
コンテンツ番号2790
作占い行事「雪中稲刈り」
(2007.2.1)
小正月に行われる民俗行事「雪中稲刈り」が2月1日、綴子地内の大太鼓の館前で行われ、今年の稲作の豊凶を占いました。今年の「稲」は、ほとんどが、直立で実の入らない不稔(ふねん)が見られたことから、今年は『不作』とのご託宣が下りました。
この行事は、1月月15日に行われた「雪中田植え」で、苗に見立てて植えられた稲わらなどの「稲」の倒れ方などで作占いをする民俗行事です。刈り手は、田植えを行ったJA鷹巣町青年部長の九島敏昭さん(45)。セレモニーの舞台となるしめ縄が張られた「田んぼ」には、昨日から降った雪がこんもりと積もっていました。農業関係者らが見守る中、田植えのときと同じ昔ながらのけら、菅笠姿で鎌を使い一株ごと慎重に刈り取っていきました。
刈り取られた稲は、JA鷹巣町組合員で篤農家の畠山喜久雄さん(54)によって見立てが行われました。植えられた稲は16株。占いでは、たわわに実る稲穂のように頭を垂れた状態であれば豊作を見込める理想的な状態とされています。今年は「田植え」の後、穏やかな好天が続いたこともあり、昨夜来の雪を被ってはいたものの、16株ほとんどが直立状態。
畠山さんは、「稲穂の部分が全く倒れておらず、不作の兆し。18、9年ほど作占いをしているが、これほど迷わず判断できたのもはじめて。夏の寒さや災害の心配も予想されるので、気を緩めず米作りに取り組む必要がある」と、注意を促しました。
関係者は「病害虫に気をつけ、米作りに励もう」と、豊穣の秋をめざして身を引き締めていました。