2019年08月25日
コンテンツ番号3148
有事を想定し地域住民が訓練
(2019年8月25日)
令和元年度秋田県消防協会大館北秋田支部総合防災訓練が、8月25日(日)に米内沢地区一円で実施され、地域住民や消防団員、関係団体など約400人が参加し、災害医療救護訓練や避難所開設運営訓練などが実践的に行われました。
同訓練は、北秋田市防災訓練計画に基づき、大規模地震等による災害の発生を想定し、防災関係機関と地域住民が災害発生時の応急対策について実践的に訓練し、対応力の向上を目指し、市民への防災知識の普及と防災意識の高揚を図ることを目的としています。
この日の訓練は、数日来の大雨により、河川の増水による洪水や土砂災害の発生危険が強まる中、北秋田市米内沢地区を震源とするマグニチュード7.2の直下型地震が発生し、震度6強の揺れにより家屋の倒壊や土砂災害など多くの災害が発生している状況を想定して防災関係機関や自主防災組織が応急対策活動を行いました。
地震発生の放送とともに訓練が開始され、米内沢地区一円では、身の安全を守るため基本的な行動をとる「シェイクアウト訓練」を実施。参加した市民らは一斉に自身の安全の確保に努めました。
米内沢診療所では、多数の傷病者が同所に駆け付けたことを想定し「災害医療救護訓練」を実施。トリアージエリアを開設するとともに、北秋田市民病院DMAT、森吉救急隊が出動し、トリアージ及び救急搬送を実施しました。
米内沢小学校では、地域住民による「自主防災組織災害対応訓練」を実施。倒壊家屋救出訓練、救急救護訓練、初期消火訓練の3種類を行い、有事の際に取るべき行動を確認しました。
森吉コミュニティセンターでは「土砂災害避難行動訓練」と「避難所開設運営訓練」が行われました。防災ラジオ等で避難広報を聞いた住民が、避難所である森吉コミュニティセンターに避難しました。避難所内では、避難区画設営、救護所設置、支援物資受入・仕分けなどが本番さながらに行われました。
訓練後の閉会式では、統監を務めた津谷市長が「行政は災害に備え力を入れているが、何よりも市民ひとりひとりが自助の意識を持つことが大切。本日の訓練を教訓として皆さまと一緒に住みよくて安全安心な北秋田づくりに励んでいくので、これからも皆さまのご支援とご意見をいただければありがたい」などとあいさつ。
最後に訓練本部長を務めた北秋田市消防団の戸島丈夫団長が「日本はどこで何が起きてもおかしくない災害列島である。広大な面積を持つ当市においては、有事の際にスムーズに対応できない。自主防災組織が先頭に立ち、いかに早く避難していくかを日頃から相談してもらいたい。自分の命は自分で守るという意識でこれからもご協力をお願いする」などとあいさつを述べました。