2008年11月17日
コンテンツ番号2635
災害にも強いまちづくりを目指し
(2008.11.17)
昨年9月の豪雨災害によって、甚大な被害があった阿仁川の復旧改良を行う、阿仁川河川災害復旧助成事業の安全祈願式が11月17日に増沢地区阿仁川付近で行われ、国、県、市等関係者約40人が参加し、災害の再発防止と工事の安全を祈願しました。
災害復旧助成事業は、河川または護岸の被害が甚大であり、災害復旧工事のみでは十分な効果が期待できない場合に、災害復旧事業費に改良復旧事業費に加えて一定の計画により施行する改良工事です。河川の場合は、被災流量や下流の整備状況を勘案し、河川整備の目標となる計画高水流量をさだめ、その流量に適した川幅、堤防高、川床高の河道を整備するものです。
阿仁川河川災害復旧助成事業では、全体事業費が106億円、事業期間が平成19年度から23年度。増沢地区から五味堀地区までの延長28キロメートルにわたり、増沢木戸石工区、米内沢工区、浦田大渕工区、阿仁前田工区、五味堀工区の5工区において、堤防を築いたり、川幅を広げるなどの工事が行われます。
昨年の豪雨災害では、阿仁川流域で総雨量250ミリを超え、死者1名、行方不明者1名、避難勧告発令約13000人、床上浸水230戸、農地浸水1528ヘクタールなど甚大な被害をもたらしました。また、河川の越水により4ヶ所で堤防が破堤、23カ所で決壊しました。
この日、増沢地区高長橋下流付近で行われた安全祈願式では神事のあと、藤田了次 北秋田地域振興局長、吉永宙司 能代河川国道事務所長、岸部市長、吉岡興市議会議長ら代表6人がくわ入れを行い、工事の安全を祈願しました。
その後、市交流センターで式典が行われ、藤田振興局長は「平成19年度、20年度の事業費は全体事業費の75パーセントとなっており、短期間に集中的に投資し、事業効果の早期発現を図ることにしている。地域の皆様のご協力により、用地取得も順調に進み、全地域で工事に着手できることになりました。工事の安全はもとより、工事車両の地域での交通安全に全力を尽くし、早期完成を目指してゆきたい」と式辞。
また、岸部市長は「再びこのような災害が起らないように、災害復旧助成事業として採択していただきました。被災箇所を復旧するだけではなく、市内の5工区で河道掘削や築堤工事を行い、浸水被害を解消するものと伺い安心している。全体事業費106億円という大事業を平成23年までの短期間で集中的に事業を進めて下さるとのことで、地元としては大変ありがたい。安全に工事が進められ、早期に完成することで、地域住民に安心を与えていただきますようお願いいたします」と祝辞を述べました。
この後、小田修 北秋田地域振興局建設部長より、これまでの事業の経過とこれからの計画について事業報告が行われ、事業の詳細について理解を深めて、事業の安全を祈願し、安心・安全なまちづくりに向け誓いを新たにしました。