2008年11月26日
コンテンツ番号2622
長下処分施設の改修工事などについて協議
(2008.11.26)
北秋田市議会の全員協議会が11月26日、市役所大会議室で開かれ、長下処分施設の改修工事と森吉観光公社の損失補償などについて協議しました。
このうち、長下処分施設の改修工事については、工藤生活環境課長が「調整池のメンテナンスのため、9月30日から調整池の水の汲み上げを実施したところ、10月4日に調整池底の遮水シートに直径5センチ程の穴を発見し、10月5日に穴をふさぐ応急措置をした」と経緯を説明し、「周辺の汚染状況を調査した結果、過去3年の水質データと比較したが、県の公害防水条例の基準値内であった。また、流域住民の不安を解消するため、今後、土壌調査などの詳しい検査を検討している」と述べ、改修工事にかかる経費として、平成20年度分として約1億円、平成21年度分として約2億4千万円が必要額と説明しました。
議員からは「一番問題なのは下流の住民への影響。河川に有害になるようなものが流失しているのかどうか住民に詳しく説明しなくてはいけない」、「対応年数が15年でその前に穴が開くのは、工事および管理に不備があったのでは」、「今回示されている経費は、改修工事に伴う一時的なものなのでで、対応年数15年のうち12年が経過していることも考え、一時的な補修だけでよいのか」、「処理場を下水につなぐと、下水処理のバクテリアが死滅するのでは」などの意見がありました。
岸部市長が「この問題は解決しなければならない問題。第1段階では、現在満杯である第一処理区を覆ってしまい雨水など水が入らないようしたうえで、調整池の補修工事を行う。幸いに第一処理区に入っているのは家屋の解体材などで、ダイオキシンなど有害物質がでるものではない。また、第二処理区が満杯になるまでは10年位との試算である。新たに処理施設を建設するには、場所や金銭的な面で非常に困難であるので、下水をつなぐことを考えなくてはならないが、指摘があったように下水はバクテリアで浄化しているので、処分施設の水を流すことによってバクテリアが死滅して本来の下水処理ができなくなってしまうことも考えられるので、県にできるだけ早く回答がもらえるよう、下水接続の調査を依頼している」と述べました。
つづいて、市の指定管理者に選定し、森吉山荘や四季美館、クインス森吉などを運営している、財団法人森吉観光公社の損失補償については、吉田産業部長が「11月17日、森吉観光公社から市に損失補償の依頼があり、内容は、森吉観光公社が資金繰りの悪化により金融機関から3500万円の融資を受ける際、融資条件として市が損失補償(市による保証人)することを求められ、それを依頼するものでした。森吉観光公社の資金繰り悪化は、昨年の水害により森吉山荘に通じる道路の決壊、クインス森吉が水害を受けて大幅に減額、森吉山ダム工事事務所からの委託料が今年度突然入らなくなったこと、原油高騰による燃料費の大幅増加、岩手宮城地震の風評被害、太平湖の水不足による遊覧船の運休などが原因。公社は来年度経営改善計画として、人員削減やマタギ観光共同企業体合同企画などを実施して経営改善を図る計画です」と説明しました。
議員からは「鷹巣町時代、社会福祉協議会へ8000万円の保証人になった経緯があるが、事業の内容から今回の保証人は内容が違うと思う。市が指定管理しているところから、例えば、スキー場で雪不足から収入源が生じたなどと保証人を求められた場合など、今後も当局が今回のような対応をしていくのか」、「マタギ観光共同企業体の協定書では、管理・運営・業務は1本のはずで、順序からはマタギ観光共同企業体への損失補填ではないのか。なぜ森吉観光公社の損失補填をしなければならないのか」、「本来、財団法人は営利企業ではないのでは」、「保証人になるには、財産目録と貸借対照表を求める」などの意見がありました。
このほか、公立米内沢総合病院の運営、消防の広域化についても協議が行われました。