2008年11月28日
コンテンツ番号2619
すぐれた営農推進で東北地区功労者表彰
(2008.11.28)
このほど、集団ぐるみで取り組む水田営農などが評価され平成20年度東北農政局土地改良事業地区営農推進功労者表彰を受賞した農事組合法人田中ファームの三沢定幸代表が11月28日(金)、市役所を訪れ、畠山総務部長に受賞を報告しました。
東北農政局では、国営・県営の土地改良事業地区において、土地改良施設等を有効に活用しつつ、創意工夫を凝らした生産・指導を行っている地区営農推進組織、農業生産法人等を表彰し、農業経営の安定化及び事業の促進に資することを目的として平成5年度に表彰制度をスタートさせています。
田中ファームは、協業経営方式の農事組合法人として平成17年に設立。43戸の農家で構成され、47haの耕地を経営しています。同ファームの前身は平成7年に立ち上げた「田中生産組合」。平成3年に始まった綴子・田中地区の大区画ほ場整備事業を契機として大豆を中心に集団転作事業に取り組みましたが、その後水稲の機械更新や農業者の高齢化・兼業化等への対応から水稲も含めた組織化を検討し、農事組合法人を設立しました。
設立後は、地区営農推進組織の指導のもと、土地利用調整を進め、水稲と大豆の2年ブロックローテーションにより、計画的な転作大豆の団地化や連絡障害回避等、作業効率の向上や安定生産に取り組んでいます。
また、秋田県オリジナル品種のえだまめ「あきた香り五葉」ややまのいもの栽培に積極的に取り組み、産地形成に貢献するとともに、女性や高齢者等の地域内労働の活用を図っているほか、将来の担い手候補となる集落の子どもたちに田植えや稲刈り体験学習会を開催し、地域に密着した活動を実践しています。
受賞は、このような活動が認められたもので、北秋田市では初の受賞。今月19日に仙台市内のホテルで行われた表彰式では、同ファームを含め森田大豆生産組合(青森県つがる市)、村木沢あじさい営農組合(山形市)、エコファーム蔵王株式会社(宮城県蔵王町)の4団体に東北農政局・宮坂亘長から賞状が授与されました。
三沢代表は、「受賞を機に、組合員にやる気が出てきたようだ。また、3年目でようやく法人化の意義や価値が浸透してきたように思う。今後、収益を分配してゆく時期に入る。まだまだ課題は多いが、組合員の気持ちを一つにし、活動を充実させてゆきたい」と抱負を述べていました。
対応した畠山勇悦総務部長は、「農業は市の基幹産業。受賞は市内の他の集落営農組織の励みにもなる。課題を解決しながら取り組みを進め、さらに発展してほしい」と期待を寄せました。