2008年10月02日
コンテンツ番号2611
“北秋田と中国の絆”のシンボル完成を祝う
(2008.10.2)
北秋田市下杉の県立営農大学校跡地にこのほど日中友好青年交流記念碑が建立され、10月2日(木)、関係者や、かつて大学校で学んだ中国人研修生OBらで除幕式を行うとともに、竣工祝賀会で記念碑の完成を祝いました。
記念碑は、合川日中友好交流協会(成田道胤会長)、鷹巣日中友好後援会(中嶋修三会長)、元大野台経営伝習農場同窓会(清水修智会長)などが発起人となり、日中間の友好の絆をさらに深め大学校の歴史を後世に伝えようとの目的で建立したものです。
設置工事は今年5月に始まり、周囲にコブシやシラカバなどを植栽し9月中旬に完成しました。造園を含む事業費は467万円。発起人の呼びかけにより青年道場時代から営農大学校までの卒業生や教職員、友好協会の会員などから募金が寄せられましたほか、留学生の同窓会もこの日祝賀会の場で協賛金30万円を寄贈しました。
台座は6m×4m、中国・山西省産の黒御影石でできた石碑は幅4m、高さ75cmで、碑の前面には第1期の留学生・張成波さんが揮毫した「日中友好青年交流之碑」の文字、裏面には大学校の沿革などが記されています。また、大学校歌と伝習農場歌が記された2基の石碑が両脇に設置され、それぞれの碑の裏面には100人の留学生と、短期留学生41人の氏名が刻まれています。
除幕式には、卒業生、教職員、友好協会の会員ほかこの日のために北秋田市を訪れた中国人研修生ら約80人が出席。研修生は、留学生同窓会長で第3期生の胡凱(こ がい※)さん、第1期生の張成波(ちょう せいは)さん、杜惠儂(と けいのう)さんなど11人。うち3人は夫人と同伴で出席しました。テープカットの後、岸部市長、合川日中友好交流協会の成田会長、胡凱さんら8人で除幕を行いました。
また、日中両国で愛称されている「北国の春」の歌詞にちなみ、研修生がコブシ2本が石碑の両脇に植樹した後、北国の春を歌い上げました。
この後、参加者は北欧の杜パークセンターでの祝賀会会場に移動、竣工を喜びあうとともに、旧交を深め合いました。来賓祝辞では胡凱さんが、「日中の信頼と友好の絆を永遠に留めることができる記念碑の建立はまさに私達中国人留学生の思いを代弁するもの。この素晴らしいアイデアに改めて深く感謝するとともに、この日を新たな出発点として、さらなる日中友好を深めたい」と誓っていました。
営農大学校の前身は、昭和20年に農家の師弟が農業を学ぶ場として開設された県立青年道場。その後、県立農事講習所、大野台経営伝習農場、大野台高等農業学園と名称を変えながら、昭和53年に県立営農大学校として発足しました。学校は平成3年度で役目を終えて閉校となりましたが、この間40年にわたり2千人の卒業生を送り出しました。
中国人研修生は中国農学会からの要請で受け入れを開始、昭和57年度、第1期の中国人技術研修生10人が訪れ、その後平成3年度までに100人が留学、学校での技術研修、農家での農業体験を行うとともに地域住民との交流を深めました。
※研修生の氏名については、日本語の表記と読みをあてています