2008年10月24日
コンテンツ番号2566
当市ゆかりの直木賞作家を偲ぶ
(2008.10.24)
当市ゆかりの直木賞作家を偲ぶ「渡邊喜恵子氏を語る会」が、10月24日に市交流センターで開かれ、親交のあった人約100人が参加して、渡邊さんの思い出を語り合いました。
渡邊さんは、大正3年檜内村(現大仙市)生まれ。2歳のときに父の仕事の関係で旧鷹巣町に転居し、能代高等女学校まで過ごしました。昭和34年に「馬渕川」で直木賞を受賞。主な作品は「タンタラスの虹」や「万灯火」などがあります。平成9年に脳梗塞のため83歳で亡くなられました。
また、執筆活動のほか、ふるさと「鷹巣」と深くかかわった活動もしており、平成元年には、お年寄りが子供たちに昔の遊びや生活を伝える場にしてほしいと「みちのく子供風土記館」の建設基金を旧鷹巣町に寄附し、建設に大きく貢献しました。
みちのく子ども風土記の会、鷹巣女性史研究会の中嶋喜代会長は「渡邊先生は、こよなく鷹巣を愛し、たくましく生きる女性の姿をありのままに表現した。郷土の誇りで心から尊敬し敬意を表している。ふるさとに残した文学の灯を消さないよう受け継いでいきたい」などとあいさつ。続いて三澤仁教育長、九島武雄みちのく子供風土記の会前会長がそれぞれあいさつしました。
このあと、文芸評論家で元秋田経済法科大学学長の井上隆明氏が「風土といのち−鷹巣墓地と渡邊喜恵子文学」と題し講演しました。また、会食しながら鷹巣在住時の友人や知人がテーブルスピーチで、渡邊さんとの思い出を語り、在りし日の活躍ぶりや文学に対しての情熱を参加者に紹介し親睦を深めました。