2008年09月21日
コンテンツ番号2515
「小さな大学校」の節目を祝う
(2008.9.21)
北秋田市立竜森小学校(明石勝美校長、児童数12人)の創立130周年記念式典が9月21日(日)、同校体育館で開かれ、児童や地域住民、PTA関係者、卒業生ら約150人が出席し、記念式典と祝賀会でこれまでの歴史を振り返るとともに、節目を喜び合いました。
同校は明治11年8月、七日市小学校小猿部分教室として与助岱に設立されました。同25年に竜森尋常小学校と改称、昭和に入り国民学校時代を経て22年に現在の校名になりました。45年には葛黒小学校と統合し47年、新築された現校舎に移転、52年には創立100周年を迎え、現在に至っています。
周囲を広大な山林に囲まれ林業が盛んだった土地柄から学校林を持ち、昭和20年代から行っている地域ぐるみの学校植林活動は学校の伝統となっています。昭和38年には文部大臣賞や農林大臣賞、平成5年には全国緑化推進学校林活動の部で「内閣総理大臣賞」を受賞しています。また、交通安全子ども自転車大会では全県13連覇を重ねるなど小規模校としてのユニークな活動でも知られています。
しかし、かつては200人を超えていた児童数も過疎化や少子化の影響で年々減少し昭和56年からは複式学級でのクラス編成を余儀なくされており、適正規模化のため今年度限りで閉校し鷹巣南小学校と統合することになっています。
式典では、はじめに清水修智実行委員長が、創立以来の同校の沿革や学校植林活動の思い出などを紹介しながら、「内閣総理大臣賞を受賞するなど植林活動の伝統が今に受け継がれ、交通安全子ども自転車大会では全県13連覇するなど、地域を元気づけてくれたことは大きな誇り」と振り返りました。
また明石校長は、学校林活動のほか駒踊りなど地域の伝統文化を受け継いでいること、6月15日に開かれた第59回全国植樹祭で児童たちが天皇皇后両陛下の介添え役という大役を果たしたこと、子ども自転車大会では全県13連覇を成し遂げ全国大会でも団体11位、個人4位という成績を上げたことなど、これまでの足跡を振り返り、「小さな学校でもやればできる、という大きな自信につながり、児童たちの原動力になっている。これも地域の方々をはじめ関係各位のご支援のたまもの」とあいさつしました。
三沢教育長のあいさつ、岸部市長、吉岡議長の祝辞に続いて、6年生の堀部亘世(のぶと)君が記念品を受け取り、駒踊りの指導者、PTA関係者ら8人に感謝状が贈られました。
この後、全児童による130周年を喜ぶステージ発表が行われ、緑の少年団活動などの写真や作った詩を紹介しながら「緑がいっぱい守ってね。みんなの森、みんなの水。今、地球を守ろう!」とメッセージを送り、「竜の子はやさしくたくましく。おめでとう130周年!僕たちの竜森小学校、ふるさと竜森!」と喜びを表現しました。
記念式典の後は、児童が平成11年から伝統を受け継いでいる「上舟木駒踊り」をグラウンドで保存会の人たちと一緒に披露し、大きな拍手を受けました。