2008年08月08日
コンテンツ番号2472
北秋田市の特産になるか「小玉スイカ」
(2008.8.8)
北秋田市栄地区の集落営農組織・太田集落営農生産組合(藤嶋健一組合長)が生産する小玉スイカの出荷が始まり、8月8日(金)、150ケースほどがJA鷹巣町経由で秋田市の中央卸売市場に出荷されました。
小玉スイカは、従来のスイカを品種改良してできた直径が約20センチほどのスイカです。ラグビーボールに似た細長い楕円形で冷蔵庫にもまるごとすっぽり入る大きさ。小さくても皮が薄いので可食部はたっぷりで甘みも強く、普通の大玉スイカ以上です。群馬県、茨城県、千葉県などが特産品として力を入れており、秋田県では羽後町や湯沢市が主な産地となっています。
同組合では、昨年から高収益作物の導入を進め、米と大豆のほか、県南のこまち農協やうご農協が力を入れているこのスイカに注目。県北地区は寒暖の差も大きく、このスイカの生産に適していると、こまち農協や北秋田地域振興局の指導を受けながら、今年6月、栄地内の畑30aに作付けしました。
お盆前の出荷時期に合わせて交配作業などを行ったものの、初めての試みとあって、着果させるのにも一苦労。また7月下旬からの雨で水分が高くなりすぎないか心配されました。しかし、肥沃な土壌と丹念な育成管理が功を奏し、目標の4千玉の85%となる3千5百玉、4個入りのケースで800ケースを出荷できる見込みとなりました。
商品名は組合員全員で考え、「こたまる」と、形やイメージにぴったりのかわいいネーミングにしました。
出荷作業は7日から12日までの6日間を予定。この日も、組合員10人ほどが作業用の倉庫に集まり、2S(0.8kg〜1.1kg)から3L(3.5kg以上)までの6段階に選り分けながら箱詰め作業を行い、次々と軽トラックに乗せてJA集出荷所まで運んでいました。
藤嶋組合長は、「米に変わる作物をと試験的に取り組んだが、こまち農協や地域振興局などの指導もあり、期待通り出荷できる見通しとなった。小玉スイカは市場からの需要も高く、直売で安売りさせる必要もない。今後、他の組合などからの要望があればノウハウを伝え普及させたい」、などと述べていました。
太田は古くから「太田ごぼう」で知られています。スイカの生産は始まったばかりですが、「こたまる」の出荷を機に、小玉スイカが太田ごぼうに次ぐ特産品になるのでは、と期待されています。