2008年08月11日
コンテンツ番号2470
阿仁スキー場存続を
(2008.8.11)
冬季営業の継続が心配されている森吉山阿仁スキー場の存続を求めるため、北秋田市スキー連盟の岩谷忠男会長と阿仁スキークラブの加賀谷祥夫会長が8月11日(月)、市役所を訪れ、岸部市長に同スキー場存続のための要望書を手わたしました。
同スキー場は、昨年3月に廃止になった森吉スキー場とともに昭和58年にオープン。しかし、スキー客の減少で利用客はピーク時から半減し、昨年度は6千万近い赤字になるなどスキー場の経営も悪化しました。
現在スキー場を運営する「ウインターガーデン・リゾーツ」(本社東京)は、赤字経営を理由に冬季営業を休止したいとの意向を表明したことから市では同社に対し営業継続を求めてきましたが、休止の方針は変わらずその後市に対し事業譲渡を打診しています。
市では、同スキー場が休止になると観光面、雇用面などで地域への影響が大きいこと、ゴンドラ運行での夏季の登山や冬季の樹氷観賞など観光用途でも評価が高く、利用促進の余地があることなどから存続の道を探っており、12日に開かれる市議会全員協議会ではこれまでの経緯などを説明し、今後の方針を議員と協議することにしています。
北秋田市スキー連盟(鷹巣・合川・森吉・阿仁の4スキークラブで構成)と阿仁スキークラブは、「阿仁スキー場では一般利用のほか市内の各種スキー大会、県スキー連盟公認大会など各種大会の開催が定着しており、スキー場がなくなるとスキー愛好者やスキー競技で上位を目指す子どもたち、またゴンドラ運行がもたらす観光振興など北秋田市全体に大きな影響がある」、として要望書を提出したものです。
市スキー連盟の岩谷会長は、「現在でも7つから8つの県や市の大会が開かれており、市や県のスキー人口の底辺拡大のためには欠かせない施設。雪国・北秋田の子どもたちにスキー文化を伝えるにも大切。スキークラブとしても利用拡大に協力もできる。ぜひ経営存続を」と要望するとともに、コースの一部整備による魅力度アップ、コスト削減などのアイデアを提言していました。
岸部市長は、これまでのウインター社との交渉の経緯や、同スキー場が滑走可能期間が長く、樹氷観賞など他のスキー場にはないメリットなどを説明しながら、「スキーだけでなく観光面でも誘客できるスキー場。市が直営し資格や技術が必要な一部業務をウインター社に委託する、という方法なども考えられるが、いずれ存続させるには財政負担など課題も大きい。明日の議会全員協議会でも協議するが、市民、関係者と協議を続け方向性を示したい」などと、理解を示しながら答えていました。