2008年06月01日
コンテンツ番号2136
125人が参加し、安全登山を祈願
(2008.6.1)
北秋田市と大館市の市境に位置する竜ケ森(1049.8m)で、両市による合同山開きが行われ、山頂で今シーズンの安全を祈願しました。
山開きは、今年1年の登山の安全を祈するとともに、観光PRを兼ね昭和63年から毎年行われているもので、今年で20回目を迎えました。この日はあいにくの雨模様にもかかわらず、北秋田市からは約50人、大館市からは約75人の計125人とこれまで最高の参加数となりました。
竜ケ森は標高は比較的低いものの、山頂部周辺がブナの美林で覆われ、初夏の新緑や秋の紅葉が美しいことなどから、東北100名山(東北山岳写真集団選)の一つに数えられているほか、「新版東北百名山」にも名前を連ねています。山頂からは森吉山や八幡平はもちろん、遠くには岩手山や秋田駒ケ岳などが望めるほか、山頂部の経度は大館市の中心部とほぼ同じであるため、大館市街地や樹海ドームなども見下ろせます。
短いコースで1時間ほど(寒沢コース)、長いコースでも90分ほど(東ノ又コース)と、短時間で登れることから軽登山やたけのこなどの山菜取りで人気があります。北秋田市側のふもとにはバンガローやテントサイトが整備されたキャンプ場などもあり、家族連れや子ども会の活動などでも多く利用されています。
参加者は、北秋田市側は東の又コースを9時50分に、大館市側は比内コースを午前9時に出発、新緑のブナやマイズルソウなど林床の高山植物などを眺めながらゆっくりと登り、山頂で合流しました。
天然秋田杉とブナの美林を縫って登る参加者
(『天然秋田杉とブナの美林を縫って登る参加者』動画ダウンロード1|2)
登頂後行われた安全祈願祭では、比内独鈷神社宮司によるお祓い、小畑元大館市長ら関係機関・団体の代表者らによる玉串奉てんなどで今年1年の安全を祈願しました。続いて、両市を代表し小畑元市長が「竜ケ森は2000年に東北百名山に、さらに新版東北百名山にも選ばれているが、その背景には美しいブナ原生林とともに、登山道の管理が行き届き安全に登山ができる山として登山愛好者から高い評価を受けたことにほかならない。森林管理所、比内・鷹巣山岳会ほか、関係者に感謝申し上げたい」などとあいさつ。
米代東部森林管理所長のあいさつのあと、鷹巣山岳会の秋元哲郎さんが、「今年は全国植樹祭が北欧の杜公園で開催される。森林と樹木の大切さを学ぶ良い機会。自然と一体になり、山、森をいつくしみながら登山を楽しみたいもの」と、佐々木義宗・県山岳連盟会長のメッセージを代読しました。
セレモニーの後は、例年だと両市の参加者による山頂交流を行っていますが、風雨が強くなったため、参加者は今年の当番市の大館市側に下山、比内大葛のベニヤマ山荘で竜ケ森整備促進協議会を開き、これからの竜ケ森の整備計画などについて意見を交換するとともに、交流を行いました。