2008年06月05日
コンテンツ番号2125
救助のエキスパートが日頃の訓練を披露
(2008.6.5)
大館・能代・北秋田の消防隊員が消防救助技術を競う「平成20年度消防技術交流会」が6月5日、北秋田市消防署訓練場で開かれ、消防救助のエキスパートたちが日頃の訓練を披露しました。
交流会は、北秋田市、大館市及び能代山本広域市町村圏組合消防本部の3本部で開催。もともと旧鷹巣阿仁広域消防本部が成果発表と技術向上を目的に本部内訓練として実施されていたものですが、県大会(秋田県消防救助技術秋田県大会)に向けた総合練習の機会ともなることから、平成14年からは大館広域及び能代山本広域消防本部からも参加、3本部の交流などを兼ねて開催されています。
午前10時から開かれた交流会には、3本部の隊員、関係者約60人が参加、また市内の幼稚園・保育園から大勢の園児らが見学に訪れました。
開会式では、北秋田市消防本部の近藤文廣消防長が、「この大会は、各消防本部の連携強化、隊員相互の技術の向上を図るもので、練習を積んできた成果を発揮する場です。それぞれの目標に向かって、全ての力を出し切っていただきたい。ここでの一秒一秒は、災害現場における救助に要する時間そのものです。迅速な判断、行動が人命を左右すると言っても過言ではない。この交流会を通じて、6月26日の県大会に向けて更なる精進を期待します。一本のロープに全神経と、チームの信頼をかけてがんばってください」と訓示。
来賓あいさつなどの後、同本部の鈴木博喜副士長が「日頃の訓練で培った救助技術の更なる向上を目指し、隣接する消防本部との交流を深め、安全、迅速、的確に競技することを誓います」と宣誓、訓練が始まりました。
訓練は4種目。はじめに行われたのは「ロープブリッジ渡過」。水平に張られた延長20mのロープを往復する時間を競うもので、往路はロープの上側を這うように進む「セーラー渡過」で、復路は猿のようにぶら下がりながら進む「モンキー渡過」で出発点にもどります。この競技に参加した14人の隊員たちは、一瞬も気を緩めることなく、真剣に訓練に臨んでいました。
この後も、煙に巻かれた場所で空気呼吸器を装着して要救助者を3人1組で屋外に救助する「ほふく救助」、2人1組で器材を使わずに塔の上から垂らされたロープ15mを登る「ロープ応用登はん」、5人1組で同様に人を抱きかかえて登る「引揚げ救助」など4種目で個人とチームの技術を競い合いました。
今大会後も消防隊員は訓練を積み、6月26日に由利本荘市道川の秋田県消防学校で開かれる、消防救助技術秋田県大会に挑みます。
また、交流会の前に行なわれた「ふれあい消防タイム」では、幼稚園・保育園園児らが、消防車と記念撮影や、消防服に身を包んでの放水体験などを楽しみました。