2008年05月03日
コンテンツ番号5573
登山愛好者が安全を祈願
(2008.5.3)
穏やかな晴天に恵まれた連休中盤の一日となった5月3日(土)、夏山シーズンの幕開けを前に、森吉山山開きが現地で行われ、県内外から参加した登山愛好者ら約130人が思いおもいのペースで春山登山を満喫しました。
森吉山は、市中央南部に位置する標高1454メートルの独立峰。山頂からの眺望は四方に開け、天候に恵まれれば遠くは八甲田の峰々や岩木山など隣県の名山をも望むことができます。山腹はブナ林、標高1,000mから山頂部まではアオモリトドマツの原生林が広がり、「花の百名山」として初夏から秋にかけて約300種類ともいわれる高山植物が咲き誇ります。
今年は3月に入ってから暖かい日が続き、例年だと登り口のこめつが山荘付近にも残っている山腹の積雪量も例年より少ない状態。参加者らは午前8時30分に出発、登山ルートになっている旧森吉スキー場ゲレンデの残雪を踏みしめながら一ノ腰(標高1,264m)、を経て森吉神社までの約4キロを各自のペースで登りました。
11時過ぎから同神社で行われた神事には参加者のうち約70人が参加。森吉神社の藤本正義宮司による祝詞のあと、全員が神社に礼拝しで今年1年の無事故と安全を祈願しました。
この後、北秋田市森吉支所の長谷川好久支所長が、「森吉山は、豊かな自然と景観で年間を通じ多くの登山愛好者や市民に親しまれている北秋田市の宝物。これからも後世に貴重な自然を残せるよう大切に守っていきたい」、また森吉山岳会の森川鉄雄会長が、「多くの野生動物が生息し、 花の百名山として親しまれている森吉山。 みなさんの協力で、自然を守り、さらに親しまれるように努めたい」とあいさつしました。
来賓祝辞などのあと、参加者の多くは神社付近で車座になり休憩を取っていましたが、そのまま山頂に向かう方も多くいました。能代市から参加した女性(56)は、山頂で360度のパノラマを眺めながら、「去年は参加できなかったが、森吉山は春山もよく訪れる。今日は天気も最高でこの眺めは何にも変えがたい」と話していました。
2008森吉山山開きカメラスケッチ
また、今年の山開きには森吉山が会場になった昨年の秋田わか杉国体山岳競技・成年女子で優勝した本県チームの吉田麻衣子さんと加賀谷絵里さん、昨年から山岳競技に取り組んでいる、スキー・ノルディック複合選手でトリノ五輪代表の畠山陽輔選手(大館市出身)もプライベートで参加。
吉田さんは、「森吉山は競技では、何度も登ったがこうして仲間と一緒に登るのは小学生のとき以来。とても楽しんでいます」と八幡平や岩手山の山並みをバックに、笑顔で答えてくれました。また畠山さんは、「昨年は北秋田市の山岳会の皆さんにもたいへんお世話になりました。5月からまた練習がはじまりますが、今日は1年間のスタートとしてとてもリラックスして参加できました」と、一日を満喫していたようすでした。
森吉山は「花の百名山」に数えられ、シーズンには様々な高山植物が咲き誇ります。例年6月上〜中旬にはチングルマやヒナザクラなどが咲き始め、7月にはニッコウキスゲなど登山道沿いのお花畑がにぎやかになり、シーズンの最盛期へと導きます。
山頂へは8ルートありますが、5合目付近の「こめつが山荘」まで車で行ける「様田コース」は、7号目の一ノ腰から前岳、森吉神社を経由して山頂を目指すコースで、子どもや年配者でも比較的気軽に登れると人気があります。
森吉山登山ガイド
山開きの行われた『様田コース』をご紹介します。 山頂へは、8ルートありますが、5合目付近の「こめつが山荘」まで車で行ける『様田コース』は、7合目の一ノ腰、前岳・森吉神社を経由して山頂を目指すコースで、子どもや年配者が比較的気軽に登れると人気があります。 登り口のこめつが山荘は、このコースの登山ベースとなります。
このコースの他にも『阿仁ブナ帯コース』『奥森吉ヒバクラコース』などの人気コースがありますので、詳しくは北秋田市商工観光課(TEL:0186-62-6639)・観光案内所四季美館(TEL:0186-75-3188)へお問い合わせください。