2008年05月30日
コンテンツ番号2313
綴子小学校児童が田植え体験
(2008.5.30)
田植え体験の様子(動画1をダウンロード|動画2をダウンロード)
「大太鼓の里保全隊(藤島勝政隊長)」が主催する小学生による農業体験が5月30日(金)、綴子字掛泥野地内のほ場で行われ、綴子小学校5年生の児童29人が伝統農法での田植えにチャレンジしました。
農林水産省では、平成19年度から農地や水、それを取り巻く森林や施設など環境の良好な保全とその質の向上を図る新たな対策として「農地・水・環境保全向上対策」を導入し、将来にわたって日本の農業、農村の基盤を支える事業を展開しています。これを受け、秋田県、北秋田市、土地改良区等でも、農業者だけでなく地域住民、自治会、関係団体に呼びかけ、市民が幅広く参加する活動組織を新たに作ってもらい保全活動に取り組んでいます。
同保全隊は、綴子地区の10集落の自治会、婦人会、老人クラブ、子ども会などで作る活動組織として昨年度発足、これまで共同での草刈りや農道沿いへの花の植栽、用排水路の水質調査などを実施してきました。児童による田植え体験は、総合的学習の時間で郷土芸能や昔ながらの伝統的な農法といった地域の伝統について学習を進めている綴子小学校との連携で実施しているもので今年で2回目となりました。
会場となったのは、国道7号線から300m程西側に入った綴子農村公園脇の8アールの水田。児童と引率の教諭ほか、指導にあたる農家の皆さんなど保全隊メンバー、綴子土地改良区(三沢敏行理事長)の職員など約30人も参加しました。
児童らは約1キロほど離れた学校から運動着姿で歩いて到着。はじめに保全隊の藤島会長が、「現在の農業は、高齢化が進んで農家だけでは手が回らなくなっているので、農家以外にも応援をお願いしている。保全隊ができたのはそのため。皆さんも今日の体験で昔ながらの田植えとともに、今の農業の姿について学んで」とあいさつ。
この後、保全隊の高橋兵二さん(77)、三澤冨士雄さん(67)らが手植えから機械による農作業へと変わっていた農作業の変せんや苗の植え方を説明し(→動画をダウンロード)、最初に機械植えを、続いて手植えのために水田に目印をつける「枠ころがし」などの伝統農法をメンバーの男性が蓑(みの)と笠、女性が絣(かすり)の作業着姿で実演してみせました(→動画をダウンロード)。
児童たちのほとんどは田植え初体験。この日は強い東風が吹き付ける肌寒い天候でしたが、それでも説明を受けた児童は歓声を上げながら元気に田んぼに入り、泥田に足を取られながらも90分ほどをかけて一人3条づつ丁ねいに植えました。
植えた場所には、各自の名前が書いた看板が掲げられ、秋の収穫時には田植えと同じように保全隊の指導を受けなが自分たちで刈り取ることになっています。