2008年03月06日
コンテンツ番号2494
ふるさと☆食のつどい森吉地区
自慢の家庭料理を持ち寄り試食・交流する「ふるさと☆食のつどい(森吉地区)」が、3月6日に森吉コミュニティセンターで約120名が参加し開催され、地域の『食』を通して交流を図りました。
この日は、約60品の料理が持ち込まれ、地域や家庭で昔から伝えられてきた郷土料理、自慢料理、アイデア料理などが持ち寄られました。料理には、材料の分量や作り方、アドバイスなどが書かれたレシピも添付されており、参加者は気に入った料理を、自分の家庭でも作ろうとレシピを見ながら真剣にメモをとっていました。
実演料理では、講師の金 チヨさん(森吉婦人会)が野蒜(のびる)【※この地域では『たまびろ』という】をつかった料理を3品を紹介しました。
そのひとつ 『みずたたき』は「塩抜きしたみずの実とたまびろをすり鉢で、粘りがでるまでよくすりつぶしたものに味噌を入れて最後にすりおろした長芋を入れてよく混ぜ合わせる』などと説明。金さんの手際よい実演に参加者は感心していました。このほか『たまびろ味噌のあえもの』や『おからとたまねぎのみそ漬け』なども実演料理しました。
このあと、元秋田県農業改良普及委員の福岡雅子氏による講演「地域の食文化を伝えていくために」〜今、私たちができることを考えよう〜が行われました。
代は核家族化が進み親から子に家庭料理を伝えていくことが難しくなってしまった。家庭料理はその家の知恵や技術が凝縮された財産であり、日常生活の中で意識して次の世代に伝えて残していくことが大切。また、自分の年代の料理にこだわらず若い世代の味にも理解を示して、家庭料理を伝え残していかなければならない」などと地域の食文化について持論を展開しました。
参加者らが楽しみにしていた試食会では、気に入った料理を少しず自分の皿に取り分けて、各家庭の自慢料理の味を確かめ、それぞれの感想を語り合いながら、美味しそうに食べていました。
※【野蒜・のびる】・・・ツーンとする香りとちょっとヌルッとした食感が春の刺激です。古代から食べられていた野草で、 胃腸を丈夫にし体を温める効果があると言われます。味噌との相性が抜群。
品種:ユリ科の多年草。野蒜とは野に生える蒜(ひる)という意味で、蒜はネギ属の総称です。 昔はニンニク、ニラ、ネギ、ラッキョウと共に五葷(ごくん)に数えられていました。 (葷(くん)とはネギ属の古名です。) 6月頃に白い花を付けるのですが、ツボミが咲かずにそのままムカゴになってしまうこともあります。
産地と旬:全国の野原、河原の土手などに自生しています。4月から6月。
(2008.3.6)