2008年03月22日
コンテンツ番号5128
森吉の発掘調査を語る会
森吉の発掘調査を語る会(実行委員長佐藤豊治)が3月22日、森吉コミュニティセンターで行われ、これまで発掘調査に携わった約60名が参加し、調査の思い出や苦労などを語り合いました。
実行委員長の佐藤豊治さんは「平成7年から13年間、終わってみれぱ長いようで短い年月で、市町村合併やダムの堤体工事など大きな出来事もあった。昨年11月で調査は終了してしまいましたが、本当になごり惜しい。これからも、発掘調査に携わったの人と人のつながりを大切にしていきたい」などとあいさつ。
このあと、調査に携わり調査期間に亡くなった方々12名の名前と調査の様子などが伝えられ、黙祷が行われました。また、13年間の発掘調査の様子を記録したスライドを鑑賞し、当時の調査を振り返りました。参加者は遺物が出てきたときの緊張や喜び苦労などを語り合いながら、調査の思い出を振り返りました。
森吉山ダム建設に係る発掘調査は、当初ダム地内には4ヶ所の遺跡しか知られていませんでしたが、工事に先立って行われた確認調査によって61ヶ所の遺跡が地下に眠っていることが分かりました。このうちダム工事の途中で無くなったり、湛水により水没してしまう遺跡について県教育委員会、市教育委員会(当初は森吉町教育委員会)により発掘調査が始まりました。
調査は平成7年から始まり、今までに51ヶ所の遺跡が調査され、今から15000年〜13000年前の旧石器時代から江戸時代に至るまでの遺物や遺構が発見されています。出土した遺物の量は、コンテナケースでおよそ8000箱分にもなります。
発掘された遺物や遺構には、1万年以上前の生活の痕跡が色濃く残されており、当時の森吉山の懐に抱かれた山間の地で山川の恵みを享受し、外の地域と共通した文化の一翼を担っていた様子が伺えます。
(2008.3.22)