2008年03月28日
コンテンツ番号5157
「倉本裕基ピアノコンサート2008」
「霧のレイク・ルイーズ」など、叙情性あふれるオリジナル曲で知られるピアニスト・倉本裕基氏によるコンサートが3月28日(金)夜、北秋田市文化会館で開かれ、詰め掛けた倉本ファンらが、甘く情感に満ちた倉本氏の演奏と楽しいトークを堪能しました。
倉本氏は本名・北野實。1951年9月10日浦和市生まれ。6歳からピアノをはじめ、中学・高校時代は、オーケストラクラブなどに所属し、後に「幸運だった」と語るほど音楽活動を楽しみます。大学は東京工業大学に入学、数学や物理を学びながら弾き語りのアルバイトなどピアノに関する多彩な仕事を経験するという異色の経歴を持っています。
卒業後、プロに転向してからはピアニスト、作・編曲家として幅広く活躍され、これまでに創作したオリジナル曲は260曲以上。代表曲には、「霧のレイク・ルイーズ」、「パリ冬物語」、「ロマンス」など多数。韓国での人気も高く、日韓両国の文化交流に大きな貢献を果たした功績により、2004年には第46回日本レコード大賞特別賞が贈られています。
コンサートはオリジナル曲を中心に、3・4曲づつ6つのテーマで分けた2部構成。はじめに、「妖精の森から(空へ)」「オンディーヌ」「タイムレス・ラブ」の3曲を演奏し、ほぼ満場の聴衆を氏の音楽世界に引き込みました。
この後第1部では、ウォンビン主演の韓国映画「マイ・ブラザー」で挿入曲として使われた曲「パリ冬物語」など詩情あふれる楽曲6曲を演奏、美しい旋律と透明な調べで会場を包み込みました。
倉本氏のコンサートは、演奏だけでなく楽しいトークも魅力。演奏の合間には曲にまつわるエピソードやジョークを交えながら、会場を楽しませます。
休憩をはさんだ第2部では、オリジナル以外のお気に入りの曲を含めて演奏。G.ガーシュインの名曲「スワンダフル」を軽やかに弾きこなすと、続く「不思議の国のアリス」「星に願いを」などディズニーメロディーでは、途中に当市ゆかりの「浜辺の歌」を挿入する粋な演出で魅了しました。
この後、ユン・ソクホ監督のTVドラマ「春のワルツ」の主題歌「フラワー(パク・ジョンウォン作曲)」や韓国の国民的歌手シン・スンフンのヒット曲「アイ・ビリーブ」など韓国作品の演奏で、グローバルな音楽性を表現していました。
終盤では、氏の音楽性のテーマである「自然」と「ロマンス」のイメージにあふれる作品を演奏。「桜吹雪く情景」「セカンド・ロマンス」と続き、最後は韓国ドラマ「冬のソナタ」のクライマックスシーンでも流れた名曲「霧のレイク・ルイーズ」でホールを癒しの空間に変えていました。
倉本氏の夫人は本市鷹巣出身。夫人の実家のお母さんほか、ご親戚の方も多く駆けつけ、客席から拍手を送っていました。
■→倉本裕基公式ホームページ(CD収録曲のいくつかが視聴できます)
(2008.3.28)