2008年01月02日
コンテンツ番号5266
大太鼓叩き初め 綴子「大太鼓の館」
本市綴子の「大太鼓の館(指定管理者=鷹巣町観光物産開発)で」1月2日、新春恒例の「大太鼓たたき初め」が行われ、帰省客など大勢の見物客らが見守る中、4張の綴子大太鼓が一年の景気付けに豪快な音をとどろかせました。
同地区では、毎年7月14日・15日、鎌倉時代が発祥とされている綴子神社の例大祭が行われ、雨乞いのため大太鼓を打ち鳴らし、五穀豊穣(ほうじょう)を祈願します。大太鼓は同地区の上町、下町2つの集落が大きさを競いあって製作するうちに直径が4m近い大きさにまでなり、ふだんは大太鼓の館に展示されています。
たたき初めは、道の駅大太鼓の館とぶっさん館への誘客、施設での無事故などを祈願するため毎年2日に行われているもので、綴子上町・下町の大太鼓保存会、指定管理団体、市、市議会、観光・物産関係者らが参列、また、一般の見学者も含め、およそ150人がセレモニーを見守りました。
午前11時から行われた神事「清払いの儀」では、大太鼓の館展示ホールに展示されている大太鼓の正面に祭壇が設けられ、綴子神社の武内尊英宮司による祈とうの後、岸部市長ほか参列者が順に玉ぐしを奉てんを行いました。
神事のあと岸部市長が、「春には大型店2店がオープンする。市民病院も着々と建設が進んでいる。6月に開催される全国植樹際では、1万2千人もの人々が訪れ、全国に市をPRするまたとない機会となる。昨年は災害に見舞われ、現在も復旧に努めている状況だが、大太鼓を打ち鳴らすことで災いを福に転じ、市民の心意気を世界、そして天まで届けたい」などと、市発展への願いを込めてあいさつしました。
続いて、綴子大太鼓保存会を代表して下町大太鼓保存会の藤嶋勝政会長が「災害には心を痛めたが、幸い綴子地区に大きな被害がなかったのは大太鼓の神様が地域を守ってくれたからかもしれない。このご利益が市全体に広がるよう今年も精一杯打ち鳴らしたい」とあいさつ。
この後、下町、上町大太鼓保存会の叩き手がそれぞれ2張の大太鼓を順に演奏、最後には上下合同で4張の大太鼓が同時に打ち鳴らされると、そのズシンと響く大太鼓特有の大きな音に、見学に訪れた帰省客らも驚いていた様子でした。
横浜市から本市鷹巣の実家に帰省し、家族で観覧に訪れていた畠山和久さん(30)は、「大太鼓の館は2回目だが、4張り合同での演奏を聞くのは初めて。間近で聴く音の大きさにはびっくり」とその迫力に驚いていました。妻で静岡出身の美穂さんも「富士山のふもとの町で育ったが、普通の長銅太鼓しか見たことがなかったので最初見たときは驚きました。大太鼓のご利益でこの一年、家族が何事もなく過ごせればいいですね」と話していました。
(2008.1.2)