2009年12月06日
コンテンツ番号5507
市文化会館 優秀映画上映会
名作映画を上映する「優秀映画鑑賞会」が12月6日(日)、市文化会館で開かれ、映画ファンらが戦前から昭和30年代にかけて制作された懐かしい映画を堪能しました。
市文化会館の自主事業。文化庁と国立近代美術館フィルムセンターが進める「優秀映画鑑賞推進事業」によるもので、 同事業では、昭和14年から平成6年にかけて制作された日本映画の中から映画史を代表する作品や、多くの国民に好評を博した作品を広く上映し、スクリーンを通して映画を鑑賞する人口が増えていくことが期待されています。
この日上映されたのは美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみの3人娘が主演する「じゃんけん娘」 (1955年東宝)、日本の喜劇王といわれる榎本健一の初期の作品「エノケンの頑張り戦術」 (1939年東宝)、ミュージカルコメディ「君も出世ができる」(1964年東宝) 、加山雄三の若大将シリーズから「大学の若大将」(1961年東宝)の4本。
このうち、最初に上映された「じゃんけん娘」は、当時としてはまだ珍しかったカラー映画。封切り初日にはかつての大劇場「日劇」を、観客の行列が7周したという伝説を持つ作品で、美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみという当時人気絶頂のトップスター3人が歌い踊るシーンなども全編で登場します。スターたちの魅力とともに、デジタル技術を一切使っていない50年以上前の映画の輝きに、観客も心を奪われていたようでした。
また、「エノケンの頑張り戦術」は、昭和19年に制作された作品。エノケンが会社のライバルと演ずる、ハリウッド映画顔負けのアクションシーンと滑稽ぶりが、当時の制作会社や俳優たちの映画製作にかける情熱をほうふつとさせました。
上映会終了後集まったアンケートでは、ぜひまた企画してほしいとの声も多かったことから、文化会館では来年度も継続して開催することを検討しています。
■アンケートから
▽1970代から80年代の映画をリクエスト。この企画は継続してほしい。
▽知っている俳優ばかりで嬉しかった。年に3回くらいあったら幸せ。
▽「じゃんけん娘」は若い頃の思い出がよみがえった。「エノケン」、笑いが止まらなかった。笑うことは体によい。「若大将」、若さのはっきりした態度がよかった。
▽音量はもうすこし低い方がききやすい。
▽若い頃を思い出させていただきありがとうございました。一人暮らしのため、早く帰らなければならず、もう少し早い時期(日暮れの遅い時期)の上映も検討してほしい。
▽中高年向けの昭和30〜40年代の作品が見たい。市川雷蔵の時代劇などもぜひ。
(2009.12.6)