2009年12月14日
コンテンツ番号5544
長下処分施設浸出水検討委員会が発足
北秋田市上小阿仁村生活環境施設組合(管理者:津谷永光市長)による第1回長下処分場施設浸出水処理検討委員会が12月14日(月)、市中央公民館で開かれ、委員に委嘱状を交付したほか、計画書の作成委託業務の仕様等について意見を交換しました。
長下処分施設は、平成8年に旧森吉町外二カ町村生活環境施設組合が米内沢字長下地内に整備した管理型の最終処分場。当初は併設の焼却炉で処分した一般家庭ごみの焼却灰、平成11年のダイオキシン特別対策法施行後は、破砕した解体材、製材くず、災害で発生した抜根等を埋め立て処分してきました。
ところが、平成20年10月に処分施設の浸出水をためる調整池の遮水シートが破損、11月には浸出水が外部に漏れる事故が発生。組合では調整池を改修するとともに、安全・安心な処分場の管理・運営について検討を進めてきました。
検討委員会は現在焼却処分している浸出水を下水道で処理することを前提に、下水処理に支障が出ないよう監視施設を設置することや、法的な手続き、技術面などについて専門的見地から検討を進めるために設置したものです。
委員会には、検討委員のほか、秋田県環境整備課の担当者など18人が出席。はじめに津谷管理者が各委員に委嘱状を交付したあと、「運用の開始から10年以上が経過し、さまざまな問題が出てきた。一時は閉鎖も取りざたされたが、圏域の良好な環境づくりにとって必要な施設であり、長い目でみた場合有効に活用すべきと考えている。委員各位には専門的見地から検討いただき、問題解決に向けて協力いただきたい」、とあいさつしました。
この後、秋田大学名誉教授の菅原拓男氏を委員長に、秋田県立大学准教授の宮田直幸を副委員長に互選。協議では、処理施設の現況、浸出水処理の前提となる下水道受け入れ処分について確認したほか、委託の仕様書に具体的な指示事項をどの程度まで盛り込むかなどについて意見を交換しました。
委員からは、「浸出水の水質調査結果を見ると、現時点では下水処理には問題がないようだ。しかし、これまで受け入れた廃棄物の多くは木くず類のようだが、金属類混入の可能性も含め、再調査する必要があるのでは」、などと意見があり、すでに埋め立てられた部分のサンプル調査なども行うことを確認しました。
検討委員会は、この後2回開催の予定。組合では、委員会での検討結果をもとに最終的な浸出水の処理計画書を作成することにしています。
委嘱された検討委員は次の通りです(敬称略)。
■長下処分施設浸出水処理検討委員
▽委員長 菅原拓男(秋田大学名誉教授)
▽副委員長 宮田直幸(秋田県立大学准教授)
▽委 員
佐藤唯直(副市長)
鈴木健作(上小阿仁村副村長)
赤石利法(北秋田市市民生活部長)
津谷和暁(同建設部長)
高橋俊秀(同都市計画課長)
岩本治義(同上下水道課長)
鈴木寿美子(上小阿仁村住民福祉課長)
加賀谷敏明(同建設課長)
(2009.12.14)