2009年12月16日
コンテンツ番号5550
阿仁地区で行政懇話会
（2009.12.16）
北秋田市の行政課題などについて市と各地区の市民が語り合う移動行政懇話会が１２月１６日（木）夜、阿仁地区会場を皮切りに始まり、参加者が市長や市の担当者と財政の現状や地域要望などについて意見交換しました。
懇話会は、市の現状や周知事項を説明するとともに、行政への意見・要望を伺う機会として各地区で開催するもので、阿仁地区（会場：阿仁ふるさと文化センター）では自治会長など市民約２０人が参加しました。
開会後、津谷市長は、市職員の不祥事についてお詫びするとともに、来年４月の市民病院の開院に向けて準備を進めていることなどを説明した上で、「限られた財源の中で安心して暮らせるまちづくりを進めるために市民の皆さまと一緒になって考える大事な機会。忌たんのないご意見を」とあいさつ。
市からの報告では、市の担当職員が、市の財政状況や周知事項について説明しました。
はじめに、職員数の削減や指定管理者制度の導入で行政改革の効果が徐々に現れている一方で、市税など自主財源が少なく交付税も減少傾向にあるため、基金を取り崩しながら予算を組んでいる、といった苦しい財政事情を説明。加えて、今後も人口の減少や市税の減少が予想されることから、行政単独ではなく市と市民が共働で取り組んでいくことが、これからのまちづくりに求められることを強調しました。
また、新たに始まる「北秋田市災害時要援護者避難支援制度」について説明。災害時に一人暮らしの高齢者や障害者などが安全に避難したり円滑な救助活動を受けたりできるようにする支援制度で、「制度を円滑に運用するためには、利用者の登録申請と、地域の理解が不可欠」と、登録申請などへの協力を求めました。
意見交換では、質疑を含め参加者から意見､要望が出されました。主な質問・意見とその回答は次のとおりです。
【意見・要望とそれについての回答】
▽税や使用料など滞納が多いようだが、どのくらいか。今後の対策は。
市税と国保税を合わせると６億円を越えている。厳しい経済情勢の影響もあるようだが、関係部署による収入対策会議を開き、法的な手段なども含め具体策について協議する。
▽学校給食費の未納も多いと聞くが、対策は。
阿仁と森吉地区では協力員制度を導入しているためスムースに納入してもらっているが、鷹巣合川地区では振り替え制度のため、残高がないと引き落としできないなど難儀している状態。未納者はごく一部の家庭であり、協力員制度を新たに導入することは難しい。家計が苦しいといった事情があるようだが、個別の督促で未納者の解消に努めたい。
▽公民館の荒瀬分館など６公民館が廃止されるようだが。
これまで、農林事業などで建設した施設を公民館として運営していた。それを条例上廃止するもので、施設がなくなるわけではない。
▽阿仁地区は、スキーでの人材を多く輩出してきた。財政も厳しいようだが、阿仁スキー場の運営に支援してほしい。
松森スキー場や湯口内スキー場の利用時間等を限定し、阿仁スキー場の運営に集約させるなど、阿仁地区のスキー場運営を総合的に判断し対応したい。
▽本庁舎とセンターの連絡体制がスムースでない。
住民サービスについては、接遇を含め適切になされるよう指導に努めたい。今年4月の機構改革の検証を行い、組織や人事についても検討したい。
▽阿仁地区の活性化のために阿仁センターに部を一つ配置できないか。また、センター長の権限で活用できる予算を確保できないか。
現状のセンター体制も厳しい財政状況を踏まえ、施設の有効活用など行革を進める中で実施した機構改革の結果。ご意見として承りたい。
▽阿仁地区は衰退する一方。かつてはイベントなども盛んだったが今は花火大会程度。活性化のための対策は。
イベントにこだわらず、市民が希望を持てるようなまちづくりを進めたい。阿仁地区では山菜やスキー選手のように地域固有の文化を生かせるような取り組みにつなげたい。先ごろ、市と秋田大学との連携協定も結んだが、講座の開催や学生に来てもらい交流を図ることなども一つの手段だろう。
▽阿仁小と大阿仁小の統合はあるのか。
両校の距離が離れていることや、大阿仁小校舎がまだ新しいことなどから当初の学校再編計画の対象としていなかったが、児童数の減少を考えると、今後検討していく必要があるようだ。
▽国体アーチェリー会場を有効活用してほしい。
国（森林管理署）から利用に際して条件付きで購入した場所で、使用目的が制限されている。県サッカー協会からはサッカー場などとして使いたいとの申し出もあるが、広く意見を聞き検討してまいりたい。
▽しょうぶ園の活用は。
土壌が流出し存続できない状態。来年度、土壌改良と追肥など専門家の意見も聞き抜本的に見直しを図りたい。
▽確定申告会場が少なくなり、車を運転できない高齢者などに不便。
職員数の減少などで、以前実施していた細かい単位での会場設置ができなくなった。送迎バスの運行などで不便をかけないよう努めたい。
