2009年10月24日
コンテンツ番号5827
森吉山ダム湖底に沈む遺跡探訪バスツアー
(2009.10.24)
森吉山ダム湖底に沈む遺跡探訪バスツアーが10月24日(土)、同所で行われ約60名が参加し、6000年前の縄文人の住居あとなどを見学し、太古の暮らしを想像し歴史ロマンに思いを馳せました。
森吉山ダムと小又川流域の縄文遺跡群は、森吉山ダム建設に係る遺跡確認調査によって、60か所の遺跡があることが分かりました。このうち、ダム工事の途中で無くなったり、湛水により水没してしまう遺跡などの調査が平成7年から行われました。
流域の51か所で調査が行われ、1万5000万年前の旧石器時代から江戸時代に至るまでの遺物や遺構が発見されています。出土した遺物の量は、コンテナケースでおよそ8000箱分にもなりました。中でも縄文時代は約1万年にもわたる長い期間を占め、見つかった遺物、遺構は圧倒的に多く、生活の遺跡が色濃く残されています。
この日は、四季美館と内陸線阿仁前田駅からバスで現地入り。はじめに森吉山ダム広報館「モリトピア」で、市教育委員会生涯学習課 細田昌史主査より、流域の発掘調査概要と見学する「二重鳥B遺跡」の詳細が説明されました。
二重鳥B遺跡は、縄文時代前期(約5千年前)、中期(約6千年前)、後期の集落跡。縄文時代前期の竪穴住居跡4軒がまとまって見つかっています。中期終わり頃の遺構として、この時期東北地方に特有の複式炉を持つ竪穴住居跡9軒が見つかり、最大のものは直径が7.6mで壁の高さが90cm、この時期としては最大のものだったなどと紹介しました。
このあと、二重鳥B遺跡にバスで移動。参加者らは、大黒柱跡が配置されている竪穴住居跡や食べ物などを貯蔵したとされるフラスコ状土坑など見学して、大昔の暮らしを想像し歴史のロマンを掻き立てていました。