2009年06月20日
コンテンツ番号6824
北秋田市民病院住民説明会
(2009.6.20-21)
北秋田市民病院住民説明会が6月20日から21日まで、市内4会場で行われ、津谷市長が集まった市民に病院についての経緯と現状、今後の方針について説明しました。
20日(土)、9時30分から中央公民館で行われた鷹巣地区の説明会には、市民約180人が参加。
はじめに、津谷市長が「本日は、市民病院について今までの経緯と現状、そしてこれからのことについて、市民の皆さんに直接説明したく開催しました。
市民病院は、旧4町の時の合併協議会で構想が検討され、合併後、岸部前市長の時から具体的に動き出しました。市民の約半数が、秋田や大館そして弘前など遠く離れた他地区の病院に入院している現状から、この地域で安心して入院できる体制を作り上げたいことと、地方の勤務医不足等により公立病院の経営が悪化し、経営の建て直しの面からも、阿仁病院・米内沢総合病院・北秋中央病院と市に3つもある病院の機能を統合し、効率化を図ろうとする側面もありました。
市民の生命と健康を守るための医療体制を考えると、地域の中核病院としての市民病院は必要であると考えます。10月オープンの市民病院は、当初予定した機能をすべて備えスタートすることはできませんが、まず開院させてから、その上で更に良質な医療を提供するよう取組む方法が現実的であると考えています。
また、市民病院の運営については、この地域内のベット数の関係で、北秋中央病院が閉鎖されなければ市民病院はオープンできない事情から、市としては厚生連にお願いし運営について具体的に協議を進めてきました。
しかし、その間、医療制度の改正等により、全国的に過疎地域の病院は経営悪化に陥り、県内で9つの病院を経営している厚生連も赤字年度が続き、3年連続で赤字が続けば、厚生連は金融機関から融資を受けられなくなり、場合によっては農水省から業務改善命令が下され、病院を続けられない可能性もありました。そうなると地域に病院がなくなるので、県ではこの状態を避けるため厚生連に補助金を投入しました。
このような状況から、厚生連では、市民病院の指定管理を受けるには赤字を出せない状況なので、当初、市で示していた指定管理の条件では、とても厳しくて合意することができない状況になりました。私も、この状況を何とかしたい一心で何度か交渉しましたが、非常に厳しい状態で、10月開業が迫っていて時間的な余裕もないことから、最終的には苦渋の選択として基本方針の変更を決断したところです。
ただし一方的に厚生連に譲歩するつもりはありませんし、今後とも継続的に最大限の経営努力を求めていく覚悟であります。10月以降の状態を一歩でも改善するために、私自らが先頭に立ち、厚生連、あるいは県と強力に連携を図り、医師確保に努めていきたいと考えています。
また、皆様にも、医師確保にご協力いただける方がいらっしゃいましたら、是非ご紹介してくださるようお願いします。
本日参加された皆様からは病院の管理運営に関するきたんのないご意見、ご質問をお出しいただきたいと思います」と説明しました。
続いて、担当者から資料に基づき、指定管理の変更点、現時点での10月オープン時の診療科、病院へのアクセスについて説明しました。
説明内容
指定管理の変更点(平成22年度収支見込額)
経営
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---|---|
総事業費
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約91億7千万 |
北秋中央病院跡地
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取得検討中 |
経営
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---|---|
総事業費
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約96億1千万(見込金額) |
北秋中央病院跡地
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評価額で購入 |
10月1日開院時の市民病院の状況(予定)
医療体制
- 医師 常勤医師15名、非常勤医師(常勤換算)4名 合計19名
- 看護師 病棟83名、外来32名、訪問看護等15名 合計130名
入院病床 一般病床177床(稼働率 87% 154床)
- 【1階西病棟】 小児科・歯科口腔外科・感染症・消化器科・泌尿器科
- 【3階東病棟】 整形外科・脳神経外科・循環器科・耳鼻咽喉科・形成外科・皮膚科・麻酔科・外科・心臓血管外科・放射線科・眼科
- 【4階西病棟】 産婦人科・内科・呼吸器科・神経内科
※形成外科・皮膚科・麻酔科・放射線科・呼吸器科については入院を想定していません。
外来患者数1日当り 503人
診療科21科
- 内科
- 精神科
- 消化器系
- 小児科
- 外科
- 整形外科
- 形成外科
- 脳神経外科
- 心臓血管外科
- 皮膚科
- 泌尿器科
- 産婦人科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科
- 放射線科
- 呼吸器科
- 歯科口腔外科
- 麻酔科
- 循環器科
- 神経内科
- リハビリテーション科
※15放射線科は治療でなく検査が主体
※18麻酔科は治療でなく手術等の麻酔が主体
北秋田市民病院へのアクセス整備について(予定)
1.既存路線の変更によるアクセス整備
鷹巣地区から合川地区を経由し上小阿仁村までを結ぶバス路線(合川線)を市民病院経由で運行するほか、下記の増便を行う予定です。
(1)鷹巣方面から合川方面
鷹巣駅
|
大野台駅
|
合川駅
|
沖田面
|
---|---|---|---|
7:00
|
7:16
|
7:26
|
8:06
|
11:52
|
12:08
|
12:18
|
12:58
|
15:52
|
16:08
|
16:18
|
16:58
|
17:52
|
18:08
|
18:18
|
18:58
|
18:30
|
18:46
|
18:56
|
19:36
|
鷹巣駅
|
大野台駅
|
市民病院
|
合川駅
|
沖田面
|
---|---|---|---|---|
7:00
|
7:16
|
7:21
|
7:31
|
8:11
|
7:30(増便)
|
7:46(増便)
|
7:51(増便)
|
8:01(増便)
|
8:41(増便)
|
8:30(増便)
|
8:46(増便)
|
8:51(増便)
|
9:01(増便)
|
9:41(増便)
|
10:30(増便)
|
10:46(増便)
|
10:51(増便)
|
11:01(増便)
|
11:41(増便)
|
11:52
|
12:08
|
12:13
|
12:23
|
13:03
|
13:00(増便)
|
13:16(増便)
|
13:21(増便)
|
13:31(増便)
|
14:11(増便)
|
15:52
|
16:08
|
16:13
|
16:23
|
17:03
|
17:52
|
18:08
|
18:13
|
18:23
|
19:03
|
18:30
|
18:46
|
18:51
|
19:01
|
19:41
|
(2)合川方面から鷹巣方面
沖田面
|
合川駅
|
大野台駅
|
鷹巣駅
|
---|---|---|---|
7:10
|
7:50
|
8:00
|
8:17
|
8:40
|
9:20
|
9:30
|
9:47
|
13:30
|
14:10
|
14:20
|
14:37
|
17:15
|
17:55
|
18:05
|
18:22
|
沖田面
|
合川駅
|
市民病院
|
大野台駅
|
鷹巣駅
|
---|---|---|---|---|
7:10
|
7:50
|
8:00
|
8:05
|
8:22
|
8:20
|
9:00
|
9:10
|
9:15
|
9:32
|
9:30(増便)
|
10:10(増便)
|
10:20(増便)
|
10:25(増便)
|
10:42(増便)
|
10:30(増便)
|
11:10(増便)
|
11:20(増便)
|
11:25(増便)
|
11:42(増便)
|
12:00(増便)
|
12:40(増便)
|
12:50(増便)
|
12:55(増便)
|
13:12(増便)
|
13:15
|
13:55
|
14:05
|
14:10
|
14:27
|
14:30(増便)
|
15:10(増便)
|
15:20(増便)
|
15:25(増便)
|
15:42(増便)
|
17:15
|
17:55
|
18:05
|
18:10
|
18:27
|
※土曜・日曜・祝日は、一部運休
※片道運賃の一例(予定)▽鷹巣駅〜市民病院440円、▽大野台駅〜市民病院190円、▽合川駅〜市民病院280円、▽杉山田〜市民病院660円
2.バス路線の新設によるアクセス
森吉地区と阿仁地区住民の通院手段の確保として、米内沢駅で秋田内陸線と接続し、市民病院までを結ぶ路線を新設する予定です。
森吉庁舎
|
米内沢駅
|
市民病院
|
大野台駅
|
---|---|---|---|
7:35
|
7:44
|
7:55
|
−
|
8:22
|
8:31
|
8:42
|
8:47
|
9:22
|
9:31
|
9:42
|
9:47
|
11:15
|
11:24
|
11:35
|
−
|
13:35
|
13:44
|
13:55
|
−
|
大野台駅
|
市民病院
|
米内沢駅
|
森吉庁舎
|
---|---|---|---|
7:35
|
7:44
|
7:55
|
−
|
8:22
|
8:31
|
8:42
|
8:47
|
9:22
|
9:31
|
9:42
|
9:47
|
11:15
|
11:24
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11:35
|
−
|
13:35
|
13:44
|
13:55
|
−
|
※平日と第1・3・5土曜日運行
※片道運賃の一例(予定) ▽米内沢駅〜市民病院330円、▽市民病院〜大野台駅190円
参加者の質問と、市長ほか市当局の答弁の要旨は次のとおりです。
鷹巣会場≪参加者約180人≫
-
阿仁病院、米内沢病院を地域に残こした上で、市民病院を運営すると理解してよいか。
阿仁病院は無床の診療所として残していく。米内沢病院は利用者の声をしっかり聞いた上で、今後医療計画の中でどういう形であるべきなのか早急に検討していかなければならない。 -
新聞報道では、市民病院は30年間で22億の赤字が出て、それを市が穴埋めすると報道されていたが、そうなると負担は住民が支払う結果になるのでは。
今の状況のままで、医師確保も努力もしないで、ただ厚生連に下駄を預けていている状況であれば、30年間で22億の負担になる収支計画になってしまう。医者を確保してそこに患者さんが来てもらえる状況にしなければならない。そういうことによって赤字を圧縮することができ、できるだけ市民の負担にならないように、市も厚生連も努力していかなければならない。 -
市の条例で指定管理者を指定するときは、事業計画と収支計画を出さなければならないのに、昨年の9月議会でそれを出していない厚生連が指定管理者に選定されたのは条例違反では。
条例の中の但し書き等で、事業計画書と収支計画書を必ず出さなければならないという規定の他に、出さなくてもいいという規定も規則で定めている規定にある。それに従い、出さなくてもよいと解釈ができるという事で出さなかった。9月議会でも議員から指摘をされていたが、なぜ厚生連が事業計画と収支計画を出せなかったのかは、その段階で、具体的な収入と支出がきちっとした数字で出せなかった。その数字が出ると中身が独り歩きして厚生連は拘束される。厚生連は赤字の縮小を国や県から迫られていたので出すに出せなかったという事情。ですからこの件は、条例違反ということではないし、市議会が条例違反を承知で議決したというわけではない。この件については、地方自治法の解釈を所管している県の市町村課にも議会の議決は違法ではないと確認している。ただ情報不足だったという面は否めなかった。市としては、情報は議会と市民の皆さんと共有しなければならないので、厚生連から収支計画案を出してもらい、議会へ提出した。また、皆さんにもこういう場でご理解を願っている。 -
秋田市出身で内視鏡の権威である工藤先生みたいな有名な医者を、高い給料を払ってでも連れてきては。
有名な医者も含めて市民病院に医者を確保できるように、様々な方の人脈を使いながら継続的に粘り強く交渉していきたい。多くの患者さんが来てもらえる病院になるよう、そして医療収入を挙げられるよう一生懸命努力する。 -
空港や新幹線を利用して首都圏などから、がん患者の緩和ケアができる病院として検討しては。
地元の患者さんは当然ですが、お話のあった緩和ケアの体制や、有名な教授の先生が月1回でも市民病院に来てもらい、よそから空港などを利用して患者さんが来る体制になれば、それはまた全国的にも色々な意味でこの地域のPRにもなる。厚生連が、今のままの状況でそのまま市民病院に移るとなれば、市がわざわざお金を出して病院を作った値がないので、厚生連に対し医者を連れてきたときにどうするか注文をつけていかなくてはならなし、市としても最大限努力しなくてはならない。 -
中央病院の跡地はどうしても購入しなければならないのか。
厚生連からは跡地を購入してくれと前々から要望はあった。解体に関しては厚生連と県の補助金で行い、市の負担はない。病院跡地は、中心市街地の活性化のためにも色々なプランを温めているが、市に賑わいを持ってもらうような事に使ってもらうように検討中ですが、皆さんからも広く意見を募集して、有効に使っていきたい。 -
市民病院へのバスは鷹巣駅から440円。高齢者や障害者への割引はあるか。
現在の案は3月にバス会社と協議しながら作成した案ですが、動かせてもらいながら、お話のあった件や状況に応じたことは、これから考えていかなくてはならない。しかしながら、公平感の問題もありますので、皆様から意見を伺いながらどういう方向がいいのか、また割引や補助が市のあまりの財政負担になってしまう事も考え、一方で交通弱者の方の事も考えた上で、今後の検討課題としたい。 -
正確な情報を議会や市民に示してほしい。
正確な情報を議会や市民の皆さんと共有出来ずにいたことが、これまでの状況にしたと思う。今後は議会や市民の皆さんに正しい状況や現状を示し、皆さんから色々なご意見をいただく気持ちでいる。 -
市民病院の建設や赤字の補填で膨大な借金を背負うわけだが、市議会議員の報酬と人数の削減、そして市長自らの報酬を下げて、市民に手本を見せてほしい。
議員報酬や定数については、議会に権限があるので議会に委ねたい。特別職の給与に関しては、昨日の一般質問でも話しましたが、このように厳しい財政状況ですので、削減の方向で検討していきたい。
阿仁会場≪参加者約60人≫
-
市長は苦渋の選択をしたとのことだが、新しい病院にこれだけのお金をつぎ込むのだったら、米内沢病院、阿仁病院を元に戻し、地域医療を手厚くできるのではないか。当面、医師確保等に努力し、開院を2年から3年先送りしてもいいのでは。
先送りしても、収入がないうえに建物の維持管理費等もかかる。市民の皆さんの健康を守るためには、適切とはいえない。未来永劫に現在の体制であれば、病院を建てた意味がないので、医師確保を、厚生連、県、市が連携して粘り強く、進めたい。医師が集まれば、病院の赤字も圧縮され、市民の皆さんの負担も少なくするわけなので、しっかりと対応していきたい。 -
市長には、嘘のない情報公開をしてもらいたい。
市民にも議会にも、情報が少なすぎる。これまでの情報の共有のしかたを改めて、広く情報を公開し、市民の皆さまからも広く情報をいただき共有に努めたい。問題があっても先延ばしすることなく、広報やこのような説明会などを開きながら、皆さんに説明していきたい。 -
前市長から引継ぎを受けた時の気持ちを聞きたい。
前市長からは市政全般の引継ぎの中で、「病院の基本協定が締結できていないので、早く締結してほしい」との話があった。私自身としても、様々な問題があることは把握していたつもりではいたが、これほど色々な問題が複雑になっているとは思わなかった。 -
前の説明会では、阿仁診療所を有床にしてもらいたい。無床の診療から有床の診療所に変更する場合の認可は簡単にできるものか。
医師が足りない中、現在も2医師が頑張っておられる。午前中は外来対応。午後は往診などの対応で非常に負担が大きい。これ以上の負担を考えると有床にすることはできない。市全体で病床406床の枠がある。この中で増減させることは可能。従って、医師体制等が整えば、有床化することは可能。 -
年度途中の指定管理料の変更はあり得るか。
年度協定で指定管理料等の金額を決定することになるが、それまでに医師確保や厚生連からの資料を検討し、圧縮できるように努めたい。また、年度途中の変更も可能。 -
診療所になると病院運営協議会はなくなるのか。 診療所になると、交付金等も少なくなると思うが、診療所等の運営に問題がないか。
病院協議会はなくなってしまうが、別のかたちで皆さんの意見を伺う機会を作りたい。病院時に比べると診療所の交付金等は減ってしまうが、市の医療全体の中で対応していくものと考える。減った金額が直接的に診療所に影響することはない。外来の対応はしっかり確保する。 -
病院が赤字になると、市民に税金等で負担があるのか。
各家庭の負担にならないように、医師確保等に努めて経営改善に努めたい。 -
前市長、議員らの責任を問うべきではないか。
前市長は辞めたからといって、あとは知らないという気持ちはないと思う。辞めたあとも、医師確保の交渉をしている東京の医師等のところにも同行してもらっている。議員の皆さんも自分らは責任はないという方はいないと思う。議会にも市民病院のことに関して、市民の皆さんの厳しい目が向けられていることは感じられていると思う。議会の対応に委ねるしかないと思う。 -
総事業費96億1千万円の償還予定は。
病院事業債として、5年据え置き30年償還。平成26年から約3億4千万円の償還となる。 -
阿仁病院の通院バスは無料で運行している。市民病院までの通院バスも無料にできないか。
診療所までの通院バスは、これまでどおり無料バスを継続する。市民病院までは、運行状況を見ながら、高齢者や障がいをおもちの方など対象に助成等を検討したい。
森吉会場≪参加者約130人≫
-
前市長との引き継ぎで考え方に開きはなかったか。
医者が集まらないというのは認識していた。引き継ぎの際、前市長からは厚生連と基本協定をまだ結んでいないので早く結んでほしいということだった。結べないでいる理由として、厚生連は市に対し負担を求めいるので、前市長は負担を出さない方針できていたので協定が結べていなかった。私は、協定を結べない原因を解決していかないと前には進まないと実感した。 -
今回示された意外に、各集落を通るバス路線は考えているか。
予定されているバス路線は、今年度いっぱい運行状況を実証した上で、バスなのか別の手段があるのかを踏まえながら検討させていただきたい。 -
今回の説明会について、住民に周知が徹底されていないのでしっかりしてほしい。
説明会のお知らせを各家庭に配布するだけの枚数を出せなかったのは、事務局の不手際である。今後はしっかり対応していく。 -
市民病院の赤字が30年間で22億といわれているが市の財政で大丈夫か。
30年間で22億の赤字は、今現状の医者が19人で計算した場合の数値。そうしないためにも10月オープンまで1人でも多くの医者を確保し、医療収入を上げ、赤字を圧縮していかなくてはならない。毎年3億の赤字となれば市の財政を圧迫する。そういうことのないように厚生連にも強く求めていくし、市としても努力していく。 -
指定管理料の内容は。
変更前の7,800万円の指定管理料は、医師が31名確保されている段階で、地域救急救命センター、へき地医療、小児医療などの政策的医療で国や県から市に入る交付金を、指定管理料としていた。変更後の3億5,800万円の指定管理料は、医師数19名で計算した病院の収入と支出を差し引いた赤字額を指定管理料としたもの。 -
金に変えられない命なので、病院を残してもらうのは結構だが、その赤字が直接市民に税金として負担がくると、年金生活者は大変なこと。
皆さんが一番心配していることは、市民がどのような負担をしていくのかだと思います。市民の命と健康を守ることはやっていかなくてはならない。その中で、病院がみんな共倒れになって皆さんに負担をかけるような事になってはならない。市民病院を中核にしながら、米内沢病院なども含め、トータルで北秋田の医療計画を見直していき、皆さんの貴重な税金で建てる病院であるので、厚生連に対し目を光らせていく。財政負担もなかなか難しい訳ですが、皆さんにしっかり医療提供していくため、医師確保を進め医療収益を上げ、皆さんの負担とならないように、この難しい課題に立ち向かっていかなくてはならない。 -
市民としては、市民の意見を反映させるため、この説明会はもっと早く開いてほしかった。そして、病院建設に賛成した議員が誰1人この会場にきていないのには怒りを感じる。
私は市長になって、市民病院の状況を議会に示し、また今回の説明会を開きました。情報を共有していかないと物事は進まないと実感している。これまで、説明会は開いていなかったが、交渉の段階からある程度、議員の方と市民の皆さんにお知らせする場面があってしかるべきであったと思う。だから、こういう状況になってしまったのだと思う。この説明会には新聞等で報道されているので、市民の方々は大変注目していると思う。この会場に来られなかった方も、自分たちの将来に関わってくることなので声を上げてくれるだろうし、その声を聞いて議員も議論をしてくれるだろうと思う。この説明会はこちらから一方的に説明して、これを飲めと押しつけるのではなくて、皆さんからご意見をいただく貴重な会ですので、皆さんからのお話はありがたい。 -
中央病院の跡地を評価額で購入とあるが、当時の鷹巣町は現在の中央病院の敷地を中央病院に有償で提供したのか、それとも無償で提供したのか。
旧鷹巣町時代に、当時北秋中央病院を建設するとき、鷹巣町農協にただで提供している。その土地を鷹巣町農協は厚生連に売って、そして病院が建設された。もともと無償で提供した土地を市で買い取るのはおかしいと思うが、土地の所有権は厚生連にあり、法律上覆すことはできず、残念なこと。 -
19人の医師体制で運営できるような経営体制ではできないのか。また厚生連にこだわらなくてもよいのではないか。
厚生連に対し、この赤字幅では市民は納得しない、とにかく赤字圧縮の努力を続けてくれと求めている。市の立場からすれば、理由もなく、22年度3億5,800万円の赤字で指定管理料となれば話しにならないし、払うわけにはいかない。厚生連が経営努力して、なおかつ残念ながら赤字が出るようであれば、やむを得ないので指定管理料として負担する。厚生連とは、交渉ごとなので、基本協定を結ばなければ、指定管理料を決める年度協定も決められない。リミット的には9月議会に指定管理料の予算提案をしたいと市長が説明したが、少なくとも7月に基本協定を結ばないことには、次の中身の年度別協定にも入ることができなくなる。8月までに目途をつけ、9月議会で理解を得られないと先には進めないし、理解を得られないと結局、年度別協定が結べなくなり10月のオープンができないという最悪の事態は何としても避けたいので、皆さんのご理解をお願いします。 -
市民病院ができたとき、米内沢病院からも医者が市民病院にいくのか。
今のところ、そういう計画はありません。 -
県では、北秋田市の病院をどうしたいのか。
全国的にも過疎地域と呼ばれる地域は医療崩壊が起きている状況。国では全国的な医療崩壊を何としても食い止めなければならないという事で、国も県も医療改革プランを実行する地域の検討をしている。市としても、国や県が考えている改革プランに乗せていくことができれば、その補助金や助成金などで医療問題が進展するのではないかと思っている。 -
米内沢病院に入院体制は残るのか。
今のところ、確約はできないが、この地区から病院の機能ををなくすという事は考えていないし、県でもなくする考えは持っていないので、この件については早めに方向性を出したい。 -
地域を活性化してほしい。
市民病院はやらなくてはいけない課題がたくさんありますが、平行して、雇用の状況もそうですが、市全体が元気の出るような施策についても手をかけていかなくてはならない。 -
医師が確保できない理由は何か。
医療改革制度が原因だと思う。昔は、医学部を卒業した医者は、インターン制度ということで、大学の医局の指示で、病院で研修をして、最終的には大学に戻るかその病院に定着するかだったが、一方で大学の指示に従わないと医学博士号が取れないだとか弊害な部分もあった。そして、現在は医師研修制度に改められ、医師試験に合格した者は2年間の研修が義務づけられるが、それは医局の指示は関係なく、自分の好きな病院に行って研修することができる制度に切り替わった。そうなれば、医者の卵はどういう所を選ぶかというと、近代的な医療器が整っている病院や、便利で都合のいい病院を選ぶことになる。そうなると、私どもの地域には進んで研修医は来なくなった。そうなれば、大学医局で医者が少なくなっている現実のもとで、大学では各地に派遣している医者を引き上げてしまう、これがまさに過疎地域で医師不足を起こす大きな原因の一つ。また、医療制度改革で医療費を低く抑える施策も行われてきたが、その結果、研修制度と相成って医師が非常に過酷な状況下で勤務しなくてはならない事態が生じることになり、勤務医が辞めて、残っている勤務医に益々しわ寄せが来て、益々勤務医が辞める悪循環なり、それも大きな原因の一つではないかと思う。
合川会場≪参加者約90人≫
-
昨年の9月議会で何が提出されていなかったのか。
収支計画書、事業計画書が提出されていなかったが、その段階での指定管理の方針としては変更前の内容で進めてた。その後の協議の中で、資料で示している内容に変更しなければならなくなった。 -
昨年9月議会では、3億5800万円の指定管理料は議決されていないのか。
指定管理を議決する時点では、収支計画書提出されていないため、具体的な指定管理料は示していない。その後、厚生連から示された。 -
市の条例で指定管理者を指定するときに、事業計画と収支計画の提出のないまま議会に提案したのか、またそれを議会が議決したことは大変な問題ではないか。
指定管理の条例では、指定管理を受けようとする場合は提出しなければならない。しかし、それは一般的な公募による場合の要件で、条例の中の但し書き等で、事業計画書と収支計画書の提出を求めなくても出来るという規定がある。今回の場合は公募よるものでなく、同じ地域内に片方に厚生連が存続し、片方に新たに市民病院を建設しようとしても県から新設許可が出ない。そのため、厚生連に指定管理を受けてもらう前提で進めてきたので、この但し書きにより収支計画も事業計画の提出を求めてこなかった。議会提出に当たっては選定委員会を設置して審議してもらい、厚生連しかないという結果により9月議会に提案した。議会からも指摘をされ、市の条例上問題はない、地方自治法上問題はないのかと言う質問もあり、地方自治法の解釈を所管している県の市町村課にも議会の議決の有効性を確認して、議決までの過程においては問題はないと認識している。ただ情報不足だったという面は否めなかった。 -
今回の変更内容の3億5800万円は議会の議決を必要なのか。
この基本協定では、金額は出てこない。3億5800万円については、まだまだ10月に向け、赤字の圧縮の詰めの段階もあり、厚生連にも経営努力を求めながら9月定例議会に年度協定を上程して具体的な金額を上げ、判断してもらう。 -
市民の健康を守る病院ではないのか。
市民に良質な医療と生命を守るために造る病院であり、最大限の目標だが、それによって市民に負担が係るようでは大変。医業収益を上げないと病院経営が成り立たないが、現段階では非常に厳しい状況である。医業収益を上げるためには医師確保が問題で、その問題解決のため努力したい。 -
医師の確保については、政治主導、行政主導等あるが現段階でこれ以外の方法で医師確保を行っているのか。
病院が現在の医師数であれば、建設目的が果たせない。確保する以上は、優秀な医師の確保が必要で研修医が集まる病院にならなければならないと考える。そのため、知人・友人等あらゆる人脈を駆使して上京等あらゆる機会を利用して確保に努めている。 -
現在の状況を見ると計画時点での見通しが甘かった思われるが、市の現時点での見通しをどう考えるか。
収支計画にしてもそのものも基本協定を結ぶにあたって、厚生連から提出されている書類に対してこれまでの経緯を踏まえて、9月議会に予算計上するにあたり、赤字幅を圧縮するとか今後の見通しに対しても詰めていきたい。このような状況になったのは市民にも議会にも、情報の共有がなさっれなかった。これまでの情報の共有のしかたを改めて、広く情報を公開し、市民の皆さまからも広く情報をいただき共有に努めたい。問題があっても先延ばしすることなく、広報やこのような説明会などを開きながら、皆さんに説明していきたい。 -
指定管理者納付金が1億8500万円から当分の間免除になったの何故か、また総事業費が約91億7千万円から約96億1千万円に増えたのは何故か。
指定管理料を支出と収入の差額とする変更後の内容で支払うと、指定管理者納付金は厚生連が市に納付するもので、赤字の場合には指定管理書納付金を支払うことにより赤字幅が多くなる。それにより市が厚生連に支払う指定管理料も増えるので、収入と支出を相殺することにより市の負担も減るので、赤字の場合は当分の間免除とした。総事業費の4億4千万円の増額の内訳は、医療費の補助として1億6千万円、病院跡地の購入費として2億8000万円を見込んでいます。 -
北秋中央病院には精神科、精神内科はあるのか、ないとすれば10月開院時の医師19名にどのような形で入っているのか。
精神病棟はないが、非常勤医師で1.5日の診療を予定している。精神内科については内科が包括して診療にあたる。 -
病院の赤字が長く続いた場合はどのような対処をするのか。
病院がオープンして数年間は赤字の計画が出され、それに対する補填。未来永劫に現在の体制であれば、市民に負担がかかる。最悪の場合も想定しながら、そのような状況を作らないように、医師確保等含め、厚生連、県、市が連携して粘り強く、進め健全経営になるように努めたい。 -
病院建設にあたっての事業費の借り入れはどうなっているのか。また、償還計画はどうなっているのか。
建設にあたっては、病院特例債81億1700万円と合併特例債を23億9500万円の105億1200万円を予定いる。償還については、合併特例債は5年据え置きの30年償還で、19年から21年までの3ヵ年借り入れで26年から最大となり年間3億4000万円となる。