2009年03月03日
コンテンツ番号7097
(2009.3.3)
北秋田市地域公共交通会議が3月3日、市中央公民館で行われ、交通輸送事業者や住民代表、行政関係者など14人の委員に委嘱状が交付され、地域交通の現況や問題点、改善策等を協議しました。
同会議は、市民生活に必要な交通手段の確保その他の旅客の利便の増進を図り、地域の実情に即した輸送サービスに必要となる事項を協議するために設置されました。
北秋田市及び仙北市で鉄道、道路の役割等について協議を進めている秋田内陸地域公共交通連携協議会の北秋田市道路部会を兼ねて開催されており、路線バスや乗合タクシー、内陸線等の各交通機関が連携した交通体系を整備し、住民の利便性向上、地方交通の再生をめざすため「秋田内陸地域公共交通計画」を策定するものです。
岸部市長は、各委員に委嘱状を手渡したあと「北秋田市は秋田県の10分1を占める広大な面積。距離的な長さを克服し、移動時間をより短くしたい。そのためには、採算性がとれて長続きする交通体系をつくる必要がある。北秋田市にあった交通ネットワークシステムが構築できるよう提案をお願いしたい」などとあいさつ。
続いて事務局より、秋田内陸地域公共交通計画の素案が提示され、内容について説明されました。
現況の問題点と課題については、人口減少・少子高齢化による公共交通利用者層の減少や鉄道や路線バスに加えてスクールバスや病院送迎バスなどが同区間を運行している重複交通、秋田内陸線の施設や車両の老朽化、北秋田市民病院へのアクセス等が挙げられました。
計画の基本方針は「住民生活の利便性を高め、地域間交流を促進するため、各主体が連携し、効率的で持続可能な公共交通システムを確立する」とし、計画区域は北秋田市及び仙北市全域。計画期間は10年。事業計画として、自宅から駅までの2次アクセスの利便性の向上、重複路線の再編、各交通機関の利便性向上と連携、観光事業との連携、内陸線の経営改善等の提案がされました。
委員からは「駅までの2次アクセスを構築しても、交通機関の乗り換えは高齢者には大変なこと。それに対する配慮は」、「市民病院へのアクセスは開院に間に合うか」、「大館能代空港との連携はどうか」などの意見があり、事務局は「自宅から目的地まで乗り換えがない方法を選択すると、移動にかかるコストが多くなる。みんなが公共交通を利用して地域全体の交通移動コストを下げることが必要」、「現行の路線バスは、一部経路を変更し、利便性の高い時間帯の増便も含めて開院に間に合うよう進めている。最寄駅からのアクセスや駅までの乗合タクシーの運行も検討している」、「地域の中で空港までのアクセスの改善について検討したい」などと回答していました。
今後協議を重ねて、今年度中には計画が策定される予定です。