2009年03月17日
コンテンツ番号7061
(2009.3.17)
3月13日から始まった市立小学校の卒業式。17日(火)には、綴子、竜森、鷹巣中央、鷹巣南、浦田、阿仁合、合川西、合川南、合川北の9校で行われ、各校の6年生が中学校生活への期待を胸に学びやを巣立ちました。
このうち、鷹巣南小学校との学校統合のため今年度で閉校となる七日市の竜森小学校(明石勝美校長、児童数12人)では、卒業式と修了式が一緒に行われ、最後の卒業生となった笹代智也君と堀部亘世(のぶと)君の2人が在校生ととともにたくさんの思い出を作った母校を後にしました。
式典には児童、教職員、来賓、保護者ら約80人が出席。はじめに明石校長が2人に卒業証書、在校生10人に修了証書を授与した後、2人の1年間の学校生活を振り返り、「運動会のラストランではデッドヒートを繰り広げ、周りの人の目を釘付けにした。全国植樹祭では、全国からの参加者の前で、天皇皇后両陛下お手植えの介添え役という大きな仕事を臆することなく務め多くの人に感動を与えた。ダイヤモンドも磨くことで輝く。努力を惜しまぬ人になってほしい」などと、はなむけの言葉を贈り、在校生には、「新しい学校に行っても臆病にならずに積極的にチャレンジして」と激励しました。
また、三澤教育長が、「県立体育館での自転車競技大会県大会では、選手たちは競技で、下級生たちはスタンドから大きな声で応援し、全員が心を一つにして大会に臨み13連覇という堂々たる活躍をした。学校はなくなるけれども、みんなの胸の中にしっかりと生きている。『小さな大学校』である竜森小学校の出身であることをほこりに新たな学校生活をスタートさせて」と述べ、12人の門出を祝いました。
PTAから祝い品が贈呈された後、「新しい出発」と題し、卒業生と在校生が互いに向かい合って思い出や感謝の気持ちを言葉と歌で伝え合う“呼びかけ”が行われ(→動画をダウンロード)、12人が育林学習や修学旅行、自転車競技大会などの活動を振り返りながら大きな声でそれぞれの思いを呼びかけ合い、会場の体育館が大きな感動で包まれました。
式典終了後、児童たちは全員で郷土芸能の伝承活動として取り組んできた上舟木駒踊りを披露し、先生や家族、地域の人たちに感謝の気持ちを伝えました。
同校は明治11年8月、七日市小学校小猿部分教室として与助岱に設立。同25年に竜森尋常小学校と改称、昭和に入り国民学校時代を経て22年に現在の校名になりました。45年には葛黒小学校と統合し、47年、旧竜森中学校跡地に新築された現校舎に移転。昨年9月には創立130周年記念式典が行われました。これまで送り出した卒業生は国民学校時代を含め1941人。
周囲を広大な山林に囲まれ林業が盛んだった土地柄から学校林を持ち、昭和20年代から行っている地域ぐるみの学校植林活動は学校の伝統となっています。昭和38年には文部大臣賞や農林大臣賞、平成5年には全国緑化推進学校林活動の部で「内閣総理大臣賞」を受賞しています。また、交通安全子ども自転車大会では全県13連覇を重ねるなど小規模校としてのユニークな活動でも知られています。
しかし、かつては200人を超えていた児童数も過疎化や少子化の影響で年々減少し昭和56年からは複式学級でのクラス編成を余儀なくされ、適正規模化のため今年度限りで閉校し4月1日から鷹巣南小学校と統合することになっています。閉校式は3月21日に行われます。