2010年12月01日
コンテンツ番号6713
津谷市長定例記者会見
津谷市長の定例記者会見が12月1日、市役所で開かれ、7日から始まる12月定例議会に上程する条例案や予算案、北秋田市上小阿仁村病院組合の解散や観光施設の指定管理の指定に関する単行議案の概要などについて説明しました。
はじめに津谷市長は「11月4日にお亡くなりになられた津谷裕貴弁護士並びに鷹巣病院でのインフルエンザの集団感染により亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。この2つの事件については、全国ニュースで報道されるほどの大きな衝撃のある事件でした。津谷弁護士については、平成19年より当市の顧問弁護士として、昨今は、2件の訴訟に対する弁護をお願いしている中でのいたましい事件でありました。その後の捜査で逆恨みによる計画的な犯行ということで、犯人に対しても憤りがこみ上げてきました。また、鷹巣病院で発生したインフルエンザの集団感染で8人の方々が亡くなられた事件については、病院側の感染対策や県の情報伝達の不備など、危機管理体制の甘さが指摘され、佐竹知事も先の記者会見で陳謝しています。市としても今後、季節性のインフルエンザが流行する時期になることから、危機管理体制を再確認するとともに、市民の皆さんにはぜひ予防接種を受けていただきたい」と述べました。
記者会見の内容は次のとおりです。
【第133回種苗交換会について
10月30日から11月5日までの7日間、当市を会場に開催された第133回秋田県種苗交換会は、天候もそれほど荒れなかったこともあり、来場者数71万1000人と、前回平成4年の鷹巣町で開催した時の61万2000人を大きく上回り、大盛況のうちに終えることができた。 ご協力いただいた関係機関や団体、そして連日頑張っていただいた各部門のスタッフの方々には改めて感謝を申し上げたい。今回の交換会の成果を今後の市の活力復活につなげられるよう取り組んでいきたい。
公立米内沢総合病院について
11月11日の市議会全員協議会で、北秋田市上小阿仁村病院組合の解散について協議しました。病院組合は、平成23年3月31日をもって解散することから、4月1日以降の医療体制と解散に伴う財産処分の詳細について報告しています。解散以降については、先に策定した北秋田市医療整備基本構想にも掲載してあるとおり、民間への業務移管が可能であれば民営化し、できなかった場合は市立の診療所とすることとしていました。民間移管について、全協開催時点では、相手先で運営したい意向も強くあることから、ぎりぎりまで結論を待ちたいということでご理解をいただきましたが、先般、「病院を経営するための体制が整わず、断念したい」との連絡がありましたので、全員協議会で説明したとおり、市立診療所として運営することで、11月30日の臨時議会の冒頭に報告しました。
【森吉山阿仁スキー場について】
11月11日の市議会全員協議会で森吉山阿仁スキー場について協議しました。森吉山阿仁スキー場は、所有者であるウインターガーデンリゾーツ株式会社から、来年3月末までに所有資産の整理を行いたい旨の申出があり、その中で、これまで運営に携わってくれた市に対しては無償での譲渡も可能とのことでありました。市では、これまでの運営状況やゴンドラのワイヤー更新等、今後多額の経費がかかることから、財政的な面を考慮し、慎重に対応してきましたが、スキー場が撤退となった場合、市の観光行政に対する影響が大きいことから、市で譲渡を受ける方向で議会に協議させていただき、おおむねご理解いただいたものと思っています。今後は、市が譲渡を受ける方向で具体的な協議に入りたいと考えていますが、ウインターガーデンリゾーツ社に対しての原状回復費用の一部負担の交渉や、施設整備費用について県と協議しながら市の負担を軽減できるよう進めたい。
秋田大学北秋田分校の設置について
11月17日、当北秋田市に秋田大学北秋田分校が設置されました。この分校は、秋田大学の当北秋田地域においての社会貢献活動や産学官連携活動の拠点となるものです。昨年10月、秋田大学と連携に関する協定書締結以降、これまでも、珪藻土等地域資源利活用検討会を立ち上げ取り組んでいますが、分校が設置され、加えて、秋田銀行にも参画いただいたことにより、秋田大学の持つ教育資源、学生という人的資源、北秋田市が持つ自然や秋田内陸線、マタギなどの伝統文化、伊勢堂岱遺跡などの遺跡群、珪藻土などの地下資源、それに秋田銀行の持つマーケティングのノウハウなどフルに活用しながら、地域の活性化に取り組んでいきたい。
12月定例会について
12月定例会を、12月7日に招集。12月定例会には、条例案4件、予算案13件、単行議案13件の合計30件を上程予定。
◆条例は、市営住宅条例の一部改正、簡易水道事業の設置に関する条例の一部改正、消防手数料条例の一部改正、火災予防条例の一部改正の4件。
◆一般会計補正予算は、既定の予算に9,463万3,000円を追加し、総額を203億3,229万3,000円とするもの。歳出の主なものとして、特別職及び一般職の給与費の改定等△3,452万9,000円、住宅リフォーム緊急支援事業補助金1,400万円、公共土木施設災害復旧事業4,143万円、新型インフルエンザ予防接種助成事業486万4,000円などを計上。特別会計では、病院事業会計に市民病院から薬局までの車両運行に対しての補助ということで、市民病院利便性向上事業補助金200万円を計上。
◆単行議案では、11月11日の全員協議会で協議いただいた、北秋田市上小阿仁村病院組合の解散および解散に伴う財産処分にかかる議案2件、国民宿舎森吉山荘をはじめとする観光施設の指定管理の指定に関する議案が9件、その他市道の認定・廃止に伴う議案が2件。 このうち、指定管理の指定に関しては、10月1日に公募を開始した観光施設9施設について、現場説明会を経て、申請のあった企業、団体の中から選定委員会で候補者の選定を行い、次のとおり指定管理者に指定したいと提案するものです。
◇国民宿舎森吉山荘…ぶなの雫森吉山合資会社
◇コンベンションホール四季美館…株式会社東北ダイケン秋田支店
◇クウィンス森吉、太平湖グリーンハウス、打当温泉マタギの湯、マタギ資料館、農業者健康管理施設、阿仁農林水産物直売食材供給施設(道の駅)、阿仁クマ牧場…マタギの里観光開発株式会社
100キロマラソンについて
9月27日、北緯40°秋田内陸リゾートカップ100キロチャレンジマラソン大会が、2,000人を超えるボランティアの協力のもと、全国から1,772人のランナーが参加し開催されました。大会も今年は記念すべき20回大会であり、これほど大きな大会をこれまで続けてこられた実行委員の皆様に、改めて敬意を表したい。
大館能代空港国際チャーター便の運航について
来年1月から2月にかけて5回、台北から国際チャーター便が運航されることになり、大変喜んでいるところ。来年1月4日で大阪便が廃止となり、空港の存続すら危惧される中にあってこのチャーター便の運航は大変大きなチャンスと考えており、県や空港利用促進協議会と連携を図りながら、次につなげることができるよう取り組んでいきたい。
日本海沿岸東北自動車道について
日本海沿岸東北自動車道の二ツ井白神からあきた北空港間16kmの計画段階評価の試行を行うことが決定しました。佐竹知事も早期実現に一層の弾みがついたと話していましたが、私もおおいに期待しています。
秋田工業株式会社の第2工場操業開始
阿仁萱草の秋田工業株式会社の第2工場が11月30日に完成し、本日12月1日から新規雇用5人で操業が開始されました。今後、さらに5人の新規雇用を予定しているということで、地元雇用に寄与していただけるものと期待しています。
阿仁地区防災行政無線について
阿仁地区防災行政無線は、地区が広範囲であることから阿仁スキー場ゴンドラ駅舎に中継局を設置して全域に放送していますが、先の落雷の影響により、現在機能しておらず、復旧が不可能な状態です。 市としても今後の対応について検討しているが、いつ、どのようなことが起こるか分からないので、有事の際は、自治会長を通じて情報をお伝えしたいと考えている。地域の方々にはご不安ご不便をおかけしますが、ご理解ご協力をお願いします。
質疑応答
▽鷹巣病院のインフルエンザ集団感染について、地元自治体として鷹巣病院にやり取り働きかけ等があったのか。もしくは今後、市として申し入れしたり調査したりするのか。
感染症に関しては、第一義的に保健所の対応なので、病院で発出したインフルエンザ等感染症について、市が病院へ直接指導や類した様なことは法的にできませんので、市としては情報を保健所から受け取って、市が管理している施設あるいは小中学校等に予防対策を強化するようにという連絡通知を出して対策に当たったという状況。
▽米内沢病院の療養病床の受け皿は、4月から市民病院になるのか。
米内沢病院の療養病床を、4月1日から市民病院に受け入れできるか市民病院側と協議している。市としては4月から全員市民病院で受けてもらえるよう、厚生連に要請している。
▽北秋中央病院の跡地利用は。
北秋中央病院の跡地は、何か賑わいを求める場所にしたいという気持ちを持っている。先に行ったアンケート結果を踏まえ、庁内でのある程度の方向性は年内中に出して、その後、第三者の意見などを参考に判断していきたい。
▽北秋中央病院跡地の購入時期は。
今年度中の購入予定。
▽台北から国際チャーター便が運行されるが、市としての取り組みはあるのか。
県の地域振興局、県の観光課、空港利用促進協議会と協議しながら、市独自の歓迎や取り組みができるよう具体的に詰めていきたい。
▽旧鷹巣町内に設置している歩行者支援信号について、現在はほとんど使われていない状況で、現状把握、管理が非常にずさんな状況だが、引き続き活用していく方向なのか。
当事者や利用されている方から意見を伺い、現状でよいのか効果が出ているのかを検証していかなくてはならないと思っている。
▽12月4日に東北新幹線が全線開業するが、観光発展に関して市として考えていることはあるか
鉄路を使って青森まで来た方を引き込むために、市の観光PRのDVD作成を含めて準備しているところですが、青森に来た人を待っているのではなく、こちらから観光客を引き込めるように、我々も出向いて外に対する働きかけをして市を売り込んでいきたい。
(2010.12.1)