2010年11月17日
コンテンツ番号6668
秋田大学北秋田分校開設
「秋田大学北秋田分校」の開設式と記念講演会が11月17日(水)、市役所及び北秋田市交流センターで行なわれました。
北秋田市と秋田大学は、昨年10月6日に「北秋田市の豊富な地域資源を活用した産業振興に関すること」「地域を支える人材育成に関すること」「地域住民の健康増進に関すること」を柱とした包括協定を締結しており、県北部地域の活動拠点として北秋田市に分校が開設されたものです。
開設式では、「秋田大学北秋田分校」の看板上掲が関係者の出席のもと、津谷市長と吉村昇・秋田大学長により市役所玄関前で行われました。
続いて記者会見が行われ、吉村学長が「昨年の協定後、北に拠点を作りたいということで、北秋田市には内陸線、森吉山、阿仁鉱山の跡地やマタギの文化などがあり、いろいろなおもしろい取組ができる。大学の学生が現地に入って地域の方と交流するには適地。これからが勝負で、いろいろな人間関係、科学的なものを北秋田に投入して、地域の活性化、地域の文化の発展に少しでもお役に立てば」などとあいさつ。
続いて、津谷市長が「北秋田市では地域資源を有効活用しながら地域の活性化に取り組んでいますが、高等教育機関として秋田大学がもっている教育研究資源や学生などといった人的資源を大いに活用させていただきながら、北秋田市全域をキャンパスとして活動していただくことで北秋田市の活性化につながるものと確信しています。学生さんが地域に入り込んでいただくことで、自然を活かしたダイナミックなフィールドワークや地域住民の方々とふれ合うことにより地域の方々に刺激や活力を与えていただける。研究活動を通じてこの地域を発信し、注目を浴びるような、広くPRできるような取組になっていただければと期待します」などとあいさつしました。
続いて、北秋田分校の運営に参画する藤原清悦・秋田銀行頭取が「当行では平成18年7月に秋田大学と連携協力協定を締結し、本格的な産学連携活動を開始。今回の秋田大学北秋田分校の運営の参画には喜んでお受けしました。当行としては経営的・経済的視点に基づいた発想力や地元及び県外企業とのネットワークの活用などにより産学連携と地域発掘の観点から、北秋田市の人的及び経済的な活力の盛り上がりや底上げにつなげていきたい」などとあいさつしました。
質疑応答では、「今後、具体的にどのような展開をするのか」については、「珪藻土を特産品として産学官で商品開発までもっていきたい。学生のフィールド体験の場と現地に入り、いろいろな取組をしていきたい。様々な専門分野で公開講座など市民のみなさんに対して啓蒙活動や文化講演活動をしていきたい。高校生、中学生、小学生に対する科学のおもしろさや将来に夢を持てるようなテーマで教えてあげたい」と、「秋田銀行はどのような形で取り組んでいくのか」については、「産学連携ではビジネスマッチングのノウハウによりマーケティングの観点からのアドバイス、教育資源提供では小中学生を対象にした金融教育の実施、地域発掘については東京ビジネスサポートセンターを活用した観光客誘致や情報発信等でお手伝いできるのでは」と、「分校はどこにどのような形で設置になるのか」については、「この場所に分校という形を作って庁舎内に担当の職員を置く。これからの発展によっていろいろと考えていきたい」などと回答しました。
引き続き、市交流センターで開設記念講演会が開催されました。講師には秋田大学客員教授で直木賞作家の西木正明氏。西木さんは「わたしの小説の書き方」と題し、小説家になったいきさつや取材での出会いなどを紹介しながら「やきちんと取材をしてデータを集め仕事をするのがスタイル、自分で原稿を書いたらすぐ活字にしようと思わないで時間をおいて読み返すこと」などと語り、会場に集まった250人ほどのみなさんが熱心に耳を傾けました。
(2010.11.17)