2010年10月10日
コンテンツ番号6645
県立鷹巣高等学校「思い出を語る会」
県立鷹巣高等学校(星野滋校長、生徒数332人)の「思い出を語る会」が10月10日(日)、同校体育館で行われ、来春4月の統合を前に参加した生徒、卒業生など約470人が44年の歴史と伝統を振り返えりながら思い出を語り合いました。
同校は、昭和2年に鷹巣町立実科女学校として開校したのが始まりで、昭和18年4月に学校令改正により秋田県鷹巣高等女学校と改称、昭和23年4月に学制改革により秋田県鷹巣高等学校と改称。昭和25年県立鷹巣農林高等学校に統合され、昭和42年県立鷹巣農林高校から普通科、家政科が分離・独立して、県立鷹巣高等学校として歩んできました。また、家政科は平成元年に生活科学科に転科となり、平成19年に最後の生活科学科の生徒が卒業、現在は普通科のみとなっています。来春、市内の4高校が統合し、秋田北鷹(あきたほくよう)高等学校が開校となるため、同校は今年度で閉校となります。
「思い出を語る会」では、村上誠一郎実行委員長が地域のみなさんの支援に感謝しながら「若き日の心のふるさとともいえる母校がなくなることは耐え難い寂しさを感じますが、たくさんの思い出と貴重な体験を与えてくれた鷹巣高校の存在は、多くの方々に誇りと自信を与え、胸に消えることなく残り続けることと確信しています。卒業生らによるシンポジウムでは、それぞれの時代を鷹巣高校で過ごした卒業生の青春の1ページが忘れられない思い出となって語られると思いますので、鷹巣高校の在りし日の一端に触れていただきたい」などとあいさつ。
続いて、星野校長が「これまでにこの学舎で青春の思い出を刻んだ卒業生は、卒業予定者を含め7,376名を数え、社会の様々な分野で活躍しており、このことを誇りとするものです。地域とともに歩んできた自主的で明るい校風と地域の若者の夢を育み支援するという社会的使命を新生『秋田北鷹高校』に引き継ぐ時を迎えようとしています。これからは秋田北鷹高校の発展こそが私たちの希望となり願いとなります。1・2年生の皆さんは新しい学校づくりに大いなるロマンを持ちいかなる試練をも乗り越えて、地域の期待に応え進学や就職、部活動の面でも秋田県を代表する高校づくりに邁進してほしい」などとあいさつ。
生徒代表として3年生の三浦雄大生徒会長は、体育祭や学校祭、部活動など最後の鷹巣高校として期待に応えるようがんばったことなどにふれながら「歴代の先輩方がたくさんの思い出を語ってくれると思います。その思い出にも受け継ぐ伝統があると思います。皆さんと鷹巣高校の思い出を胸に刻みたいと思います」とあいさつをしました。
参加者全員による翔鷹賛歌と校歌斉唱が行われ式は終了し、シンポジウムとアトラクションが行われました。シンポジウムでは、伊東平山さん(3期、劇団「スタジオE−1主宰)の司会によりそれぞれのパネリストから思い出を話してもらいました。
同窓会長で初代生徒会長の村上誠一郎さん(1期)は、当時は体育館もなく周りが草むらで体育の授業や、校章、校歌のできた話を、新高校で初のインターハイ出場の林博子さん(1期)は、当時テニスコートがなく浄雲寺のテニスコートを使った練習などの話を、野球部創設のメンバーの小笠原寿さん(14期)は18人が集まってスタートし、グランドもなく、中央公園球場や他校とでの練習などについての話を、生活科学科最後の卒業生で全国高校駅伝出場の白渡真由子さん(40期)は地域の人や保護者を招待して行ったビュッフェパーティーの思い出などについてそれぞれ話しました。また生徒会長の三浦さんは鷹高最後の活動などを話し、先輩の姿を北鷹高校でも受け継いでほしいと話しました。また、参加した第1期生の卒業証書第1号の方と最後の卒業予定者が握手する場面もありました。
引き続いき行われたアトラクションでは、2年生5人(三浦茉彩さん、千葉史保子さん、出口千尋さん、小塚麻美子さん、佐藤純子さん)による鷹巣祇園太鼓と同窓生によるミニライブ(本城奈々さん(36期)、西嶋菊男さん(18期)、庄司悟さん(24期)、鈴木真樹さん(22期)、佐々木知子さん(20期))が行われそれぞれ大きな拍手が送られました。
この日は創立30周年事業で埋蔵したタイムカプセルの開封が行われました。このタイムカプセルは、1997年12月18日に当時の1年生から3年生により埋められたもの。開封には約60人ほどが参加し当時の先生や友達と久しぶりに再会し、何を入れたか期待しながらの開封。クラスごとに分かれて中を開けると学級日誌や寄せ書き、賞状、写真、20年後の自分の向けたメッセージなどがあり懐かしそうに手にとっていました。
また、祝賀会が市内のホテルで開かれ、卒業生や旧職員など関係者約120人が参加し、閉校を惜しみながら思い出を語り合いました。
(2010.10.10)