2010年08月15日
コンテンツ番号6171
平成22年度北秋田市成人式
平成22年度北秋田市成人式が8月15日(日)、北秋田市文化会館で開かれ、新成人たちが新たな気持ちで、希望あふれる未来に向かってスタートしました。
今年の対象者は、平成元年4月2日から平成2年4月1日に生まれた385人(鷹巣地区221人、合川地区69人、森吉地区62人、阿仁地区33人。昨年比57人減)。うち約303人が出席し、午後2時30分からの式典に臨みました。
式典には新成人のほか、市及び市教育委員会、市議会、民生児童委員などの関係者、また、卒業当時の中学校長、担任教諭らが出席し、祝福しました。
君が代斉唱のあと、津谷永光市長は「皆さんは、晴れて大人の仲間入りをされ、成人としての権利を与えられることになった。同時に責任と義務を負うことになる。自らの判断と行動に社会人としての責任を求められることになった。今日を節目として、隣人や地域社会、日本や世界に対して皆さんが担える役目や進むべき方向を考えながら、明るい将来に向かって歩み出してほしい。皆さんのふるさと北秋田市は、大自然の恵みと市民の力強さと優しさ溢れる希望のあるまちです。新たしいニーズに即したまちを創り上げるために若いパワーをもった皆さんと力を合わせて、北秋田市への思いを共有したい。皆さんの若い力と行動力に期待し、輝かしい前途を祝福します」などと新成人に期待の言葉を述べました。
また、近藤健一郎県議会議員、北林丈正県議会議員、佐藤吉次郎市議会議長がそれぞれ「志をもって、目的に達するには、どう行動するか考えてほしい」、「これからは、平成生れの時代。大きな夢と大きな目標を立てて、達成するために努力してほしい」、「明日の社会を明るくする原動力になってほしい」などと新成人を激励しました。

新成人代表としてあいさつした田中倫子さん(住吉町)
記念品贈呈の後、新成人を代表し、田中倫子さん(住吉町)は「成人を迎え、社会から大人として見られるようになるが、一人立ちするにはまだまだ未熟なところも多く、皆さんの協力が必要なときもあると思う。そんなときは、背伸びをせず今の自分にできることに全力投球し、ゆっくりと確実に前進しようとする姿勢こそ、新成人が果たすべき責任であり、社会人としての資質と思う。私たちが歩いていく道のりは決して平坦なものではなく、時に惑い、立ち止まり、行く先々には困難が待ちかまえているでしょう。心が折れ挫折を味わい、涙を流すこともあるでしょう。しかし、私たちには帰るべき家が、守るべきふるさとがここにある。先を見失い、居たたまれなくなったときには、いつでもここに戻ってこようと思います。多くの力に支えられ、たくましくなった2本の足を頼りに人生を歩む大きな人となっていく。その長い道の途中で、父となり母となり、たくさんの人との出会いと別れを経験するでしょう。ぶつかりあって深まる絆もあることを忘れず、より良い人間関係を築いていきたい。そして、私たちはふるさとの未来を担い、伝え受け継ぐ役目があることを心に留め、多種多様な形で郷土を守り、発展に努めふるさとに恩返ししたいと思います。これからも変わらぬご指導をよろしくお願いします。『今日という日は、残された人生の最初の一日。かけがえのない友と一度きりの今日という日を、10年後も20年後も色あせることのない特別な一日にしましょう。新成人万歳』」などと誓いの言葉を述べました。
式典終了後の記念発表では、「20年後の私」と題して、5名がスピーチしました。

伊藤希里子さん(阿仁中卒業)
伊藤希里子さん(阿仁中卒業)は「月日の経つのは早いもので、生れてから20年。もう成人となりました。私たちにとって、北秋田市はたった一つの大切なふるさとです。これからの20年を想像するのは容易なことではありません。年々少子化や高齢化が進み、様々な問題を抱えていますが、北秋田市の益々の発展のために、私たちが元気づけていくことが大切です。実りある時間を過ごしたふるさとに感謝をこめて少しでも貢献していきたいと思います。成人したといっても、またまだ未熟な私たちですが、これからの長い人生をより実りあるものにするためにも、大人として気を引き締めて日々過ごしていきたい。この日の決意を忘れず日々努力していきたい」と故郷への思いを語りました。

五代儀大志さん(森吉中卒業)
五代儀大志さん(森吉中卒業)は「20年後の私に手紙を残したいと思います。とし『前略五代儀大志様成人式から20年という歳月が流れましたが、いかがお過ごしでしょうか。あなたが成人式に立てた「強く正しく生きる」 という目標がありましたね。人は、もろく弱くそして迷う生き物だと気付いたから、あんな目標を掲げたことを覚えていますか。つらい時でも歯を食いしばって物事に取り組む強さ。自分なりの正しさと社会的な正しさをしっかりと心の中に合わせ持ち、決して独りよがりではなく、周囲の人たちから認めてもらえるような正しさをもち、様々な衝撃のある社会という広大な場所をしっかりと生き抜き貢献していることと思います。その上であなたが小さい頃からなりたがっていた教師という職に就き、生徒たちに強く正しく生きるということの大切さを説いているのでしょうね。この手紙をあなた宛てに書き、成人式で発表している私は、まだまだ若く大人としては至らぬ部分もありましたが、これから先の人生において色々な人や学問にふれ、そのたびに学習し目標を達成したいと思っています。20年後の五代儀大志様。追伸あなたをここまで育ててくれた全ての人への感謝と親孝行の精神は忘れないでくださいね」と20年後の自分へ思いを伝えました。

吉田亜希子さん(合川中卒業)
吉田亜希子さん(合川中卒業)は「20年後、私たちが40歳になった時。私は地元秋田で教師をしていたいと考えています。この夢は小学生の頃に思い描いていたもので、小学4年生のとき担任の先生に「あなたなら先生になれるよ」と背中を押してもらったことから本当に教師を目指そうかなと考え始めました。現在は大学に通うため県外に住んでいますが、秋田を離れて、改めて故郷の良さを顧みることが多くなりました。交通の便はあまり良いとはいえませんが、それ以上に人々の繋がりを感じられる場所で、自然の豊かさに心が和みます。このような素晴らしい秋田の地で幼い頃からの夢を叶えたいと思います。また、秋田県の教員採用試験は、都市部に比べ大変厳しいものとなっている。同時に教員の質も求められている。この職業は、子どもたちと一緒に未来を考え創造していけるやりがいのあるものと思う。少子化という影響もあり、難しい面も多々あると思いますが日々精進していきたい。今日私たちが成人式を迎えられるのは、支えて下さった先生方や地域の皆様、共に歩んできた仲間たちのおかげです。この感謝の気持ちを忘れず、これから気持ちを引き締め、日々まい進していきたいと思います」と自分の夢を叶える決意を語りました。

長岐知さん(鷹巣南中卒業)
長岐知さん(鷹巣南中卒業)は「自分は今大学生でこれから就職活動が始まります。現在は、不況といわれ就職すること自体が非常に困難な状況で、自分が20年後どのようになっているかというのは、なかなか想像できませんでした。そのなかで、今日成人を迎え、大人の仲間入りをするわけですが、残りの学生生活を勉学に励み知識を高め、この世の中に立ち向かえるような立派な人間になりたいと思います。大人として何もわからない私たちに今後とも良きご指導を下さいますようお願いいたします。新成人万歳」と厳しい時代を生き抜く決意を語りました。

佐藤樹さん(鷹巣中卒業)
佐藤樹さん(鷹巣中卒業)は「私は、高校卒業と同時に地元の北秋田市に務めることができたため、まだ一度も地元を離れたことはありません。しかし、卒業してから2年間で町中も随分様変わりしました。大型店の進出や北秋中央病院の移転もありました。私は仕事上、地元の方々の声を聞くことが多く、病院の移転について「バスやタクシーを使わなければ病院に行けずとても不便している」などの声が聞かれます。また、雇用の面でも、地元の求人は少なく、企業の数は減少しています。少子高齢化が進み雇用が減少していくなかで、自分がほかの仕事に恩返ししていけることはないか考えました。私が務めている金融業でこの地域を支えていければと考えます。まだまだ未熟な私ですが、転勤を繰り返し、20年後に地元に戻ってきたときには、それまで培った知識を活かし、地元に少しでも恩返しできればいいなと思います。そのような大人に成長できるように今後も頑張っていきたい」と地元に就職した立場から、地域の抱える問題の解決に貢献していく考えを述べました。
このあと、出身中学校ごとに恩師らとともに校歌を斉唱し、ホールで記念撮影をした後、友人や恩師らとの再会を喜び合いながら、それぞれの出身の地区などで旧交を深めました。
(2010.8.15)