2010年08月30日
コンテンツ番号6019
平成22年度移動行政懇話会(鷹巣地区)
市のまちづくりや行政課題などについて市民と語り合う移動行政懇話会が8月30日、鷹巣地区を皮切りに始まり、参加者が市長や市の担当者と新医療整備基本構想や地域要望などについて意見を交わしました。
懇話会は、市の現状や周知事項を説明するとともに、行政への意見・要望を伺う機会として各地区で開催するもので、鷹巣地区会場の中央公民館には、自治会や町内会長など市民約60人が参加しました。
開会にあたり津谷市長は、市民意識調査や旧北秋中央病院の跡地利用、北秋田市新医療整備基本構想などに触れながら、「市の現状を皆様にご理解いただきながら、ご意見やご要望を踏まえ、一緒に住みよい北秋田市をつくっていきたいと思い、移動行政懇話会を開催しました。限られた時間ではありますが、皆様と意見交換させていただきたい」などとあいさつ。
続いて、市の担当職員が、7月に無作為抽出で市民1000人を対象に実施した市民意識調査の結果や、8月25日に北秋田市医療構想策定委員会から答申を受けた北秋田市新医療整備基本構想の概要、今年10月1日を基準に行われる国勢調査への協力依頼、来年5月31日までに設置が義務付けられる住宅用火災警報機の設置推進について説明しました。
このうち、市民意識調査については、市民1000人に郵送で調査依頼し446人から回答を得て、市政に対する37分野の満足度や旧北秋病院跡地利用、市民病院への交通手段などを調査。満足度の高かった分野は、▽上水道・簡易水道の整備(満足・やや満足43.7%)、▽下水道等の整備(満足・やや満足38.1%)、▽消防体制の充実(満足・やや満足35.2%)。一方、満足度の低かった分野は、▽企業誘致・雇用の確保(不満・やや不満61.2%)、▽保健・医療の充実(不満・やや不満44.9%)、▽新産業の振興(不満・やや不満41.0%)の順でした。
また、旧北秋中央病院跡地の利活用は、回答があった多い順に、▽フリーマーケット・市日(39件)、▽多目的スペース・イベント広場(38件)、▽駐車場(36件)、▽商業施設(29件)、▽高齢者等福祉施設(21件)などでした。市民病院へ通院する場合の交通手段は、選択肢の回答から多い順に、▽自ら運転する車やバイク・自転車(46.4%)、▽家族や知人の車に同乗(21.5%)、▽バス・乗合タクシー(14.7%)、▽タクシー(6.5%)、▽内陸線(4.1%)などと、結果を説明しました。
北秋田市新医療整備基本構想については、在宅医療体制や福祉提供体制を強化するため、関連職種の連携強化と各施設で持っている機能の有機的・効果的な活用を行うための調整機関として「地域医療連携センター(仮称)」の設置や、北秋田市民病院の未稼働病棟の一部を改修して療養病床化し、制約などを考慮して当面は50床前後での運用を検討、更に残りの一般病床と精神病床についても稼働できるよう、医師確保に努めるとしています。また、公立米内沢総合病院の稼働病床については、平成23年3月の一部事務組合解散までは、民営化の可能性を探ることとし、民営化できなかった場合は無床の市立診療所として新たに設置するなど、基本構想の概要を説明しました。
【配布資料】
◆市民意識調査
◆北秋田市新医療整備基本構想の概要
◆国勢調査について
◆住宅用火災警報機
意見交換では、質疑を含め参加者から意見、要望が出されました。主な質問・意見とその回答は次のとおりです。(朱字が回答)
▼市民意識調査の結果、旧北秋中央病院の跡地利用について、フリーマーケットや市日、イベント会場などとアンケートの結果に賛成だが、市の考えは。
庁内の検討委員会でもアンケートと同じような意見が出ている。旧4町時代から、いろんな箱物があり、今の時代お金を掛けた箱物が合うのかは疑問です。具体的な案はこの市民意識調査や皆さんからご意見いただきながら、方向性は年内に出していきたい。市日や軽トラ市、盆踊りなど鷹巣地区を見ると様々なイベントがあるが、激しい交通量や店を閉めているなど、道路を使ってやるイベント自体が果たして商店街にメリットがあるかどうかを含めて、病院跡地が賑わいを求めるためのひとつの方策として、様々な意見をいただきながら検討していきたい。
▼平成18年に北秋田市総合計画が策定されて、その中には、まちづくりの基本計画や基本構想が示されていると思うが、旧北秋中央病院の跡地利用は総合計画を踏まえながら検討してほしい。
人口の減少や商店街の衰退、大型店の関係など状況が変化してきているので、現実を見据えた跡地の利用を検討して行かなくてはならないと思っている。
▼市では医師不足に対して、どのような取り組みをしているか教えてほしい。また、医師不足にどこがどのような責任を持ってとりくんでいるのか。
市単独では、医師不足への取り組みに限りがあるので、厚生連や大学、医療関係者、議員、市民の皆さんからご協力をいただきながら手分けして取り組んでいる。その結果、北秋中央病院には昨年、非常勤ですが週1回、大腸がん検診の工藤内科クリニックから内視鏡検査の医師に来ていただき、引き続き市民病院でも診察していただいている。また、4月に米内沢病院の整形外科へ秋田大学から医師を派遣できないということもありましたが、取り組みにより5月から整形外科を再開することができました。更に市民病院に関しては、9月に1人、10月に1人医師が増える予定です。一度に10人も20人も医師を増やせる状況ではないので、いろんな方々からご協力いただきながら、真剣に地道に取り組んでいかなくてはならない。また、県外に勤務する北秋田市出身の医師や関係者などにアンケートで問いかけをしている。皆さんからも紹介できる医師や関係者がいたらご協力いただきたい。
▼米内沢病院に阿仁病院から派遣という形で看護師が勤務していたが、市民病院への派遣や採用について、市と厚生連はどういう関係で人材を選ぶことにしているのか。
市民病院は市立の病院ですが、運営面について医療行為を実際にやってもらうという意味で、厚生連に指定管理で委託している。米内沢病院の縮小に伴う余剰人員を、看護師等をはじめとして採用してもらうようにお願いをしていますが、厚生連としては看護師等を含めて公募しているので、公募に応じていただいき試験に通った方を採用するということで、なかなか米内沢病院の看護師等の優先的な採用には応じかねるということでした。市民病院だから市の言うことを聞いてという形ではなかなか応じてもらえない状況。厚生連は、指定管理を受ける立場で、運営そのものについて特に採用などに関しては厚生連のやりかたがあるということだと思う。派遣についても、厚生連に受け入れはできないかと話はしているが、受け入れは難しいという状況。
▼自治医科大学出身の医師は、民間の厚生連が運営する市民病院に来ることはできるのか。
現在、自治医科大学から県の派遣ということで医師2人が米内沢病院にきていただいている。市では県に、市民病院に対しても自治医科大学出身の医師の派遣をしてほしいと継続的にお願いしているが、自治医大出身の医師を全県的に自治体病院へ派遣することは非常に難しい現状。自治医大出身の医師は、従来から民間病院には派遣していないので、厚生連が運営する北秋中央病院には派遣されていなかった。現在、市民病院は自治体病院なので、派遣をお願いしている状況。来年度以降に関して、県から派遣は難しいとか派遣するとかという回答はきていない。
期日 | 時間 | 場所 |
---|---|---|
8月31日(火) | 18:30〜 | 森吉コミュニティセンター |
9月1日(水) | 18:30〜 | 合川農村環境改善センター |
9月2日(木) | 18:30〜 | 阿仁ふるさと文化センター |
(2010.8.30)