2010年07月07日
コンテンツ番号5881
小林範仁選手講演会米内沢小学校
バンクーバー冬季オリンピックのスキーノルデック複合競技で活躍した本市出身の小林範仁選手講演会が7月7日、米内沢小学校(佐藤高義校長、児童数162人)で行われ、児童らに夢に向かって頑張ることの大切さなどを伝えました。
小林選手は、北秋田市出身の28歳。2001年ノルディックスキー世界ジュニア選手権で優勝。2003年ユニバーシアードではノルディック複合個人、スプリント、団体の3種目で優勝しました。2002年ソルトレイクシティオリンピック、2006年トリノオリンピックと2大会連続でオリンピックに出場しました。2009年世界選手権では、個人戦で5位入賞、そして湊祐介(北秋田市出身)、加藤大平、渡部暁斗とともに出場した団体戦では、前半5位から距離で抜き返して優勝し、金メダルを獲得しました。また、2010年バンクーバーオリンピックに出場。個人(ノーマルヒル)では後半距離の終盤で一時トップに立つ健闘を見せて7位入賞を果たしました。
この日は、同校のPTA総会に合わせて講演会が開かれ、児童らとともに保護者も参加しました。大きな拍手に迎えられ小林選手が会場に姿を見せると、児童らから歓声が上がりました。
はじめに、金千咲季さん(6年)が「バンクーバーオリンピックお疲れ様でした。7位入賞おめでとうございます。私もスキー部に入っていて、6年生なので最後の年になります。今年は小林選手みたいに一生懸命走りたいと思っています。今日は色々なお話を聞けることを楽しみにしています」と児童を代表し歓迎のことばを述べました。
小林選手は、ジャンプ用のスキー板と着用しているジャンプスーツ持参し、実際に児童に持たせたりしながら「見た目より軽いでしょう。このスキーより短いアルペン用スキーよりはずっと軽くできている。スーツも厚く見えるけど実際はけっこう薄いんだよ」などと話しながら児童らと気さくに交流を始めました。
また、オリンピックや世界選手権の映像を、児童らに見せて解説しながら「オリンピックで一時トップに立ったときは、自分も大興奮して、金メダルが取れると思った。でも、あと800メートルだったが心臓はバクバクだったし、乳酸という疲労物質もたまっていた。7位という結果だったが、まだまだ自分に足りないところがたくさんあると感じた」などと競技中の心境などをわかりやすく語りました。
プレゼントコーナーでは、小林選手と児童全員がジャンケンし、勝った児童8人に小林選手の写真がプレゼントされました。
このあと、自分の夢のかなえ方として「みんなも野球選手やサッカー選手、学校の先生、お医者さんになりたいなどと将来の夢をもっていると思う。夢に向かって努力することが大切。夢をかなえる3つの心構えとして『ルール(約束)を守る』、『全力で取り組む』、『感謝の気持ちを持つ』とし、宿題をやるとか、遅刻をしないとか、簡単なことを当たり前に確実に毎日続けるが大切で、その結果強い精神力が養われる。夢を実現するまでには、必ず挫折や技術の壁にあたる。弱気になったときに強い精神力が自分を救ってくれる。勝負ごとの場合は、全力で取り組むことにより、勝ち負けに対する気持ちの持ち方が変わってくる。勝ってあたりまえ、負けてもしょがないと思っていては進歩がない。全力で努力するから、勝つと嬉しいし、負けると悔しいという気持ちが生れてくる。スキー競技でもマッサージしてくれる人やスキーにワックスをかけてくれる人など、たくさんの人が自分を支えてくれている。みんなも両親や先生に支えられている。周りの人たちに対しては常に感謝の気持ちをもって、ありがとうと言える人になってほしい」などと児童らに夢に向かって努力する大切さを伝えました。
最後に、「頑張るといいことあるよ」とし、人気グループ嵐の桜井翔さんやフィギアスケートの浅田真央さん、鳩山前首相と一緒に撮影したプライベートの写真を公開しました。児童らはテレビで見る有名人との写真にびっくりして「いいなぁ」などと歓声を上げていました。
また、児童からは「スキーをやっていてよかったなぁと思ったことは」、「夏場はどんな練習をしていますか」などと質問があり、小林選手は「良い結果でたとき。自分もよかったと思うし、両親や周りで支えてくれている人、小学校や中学校時の先生とかみんなが喜んでくれるのが嬉しい。良い結果がでると全てが繋がってくる」、「ランニングしたり、山を走ったり、ローラスキーもする。スキーは冬のスポーツだけど、夏に頑張って苦しんだ人に結果がついてくる。みんなも今の暑い時期に頑張ってほしい」などと答えていました。
(2010.7.7)