2010年06月10日
コンテンツ番号5149
エンジョイライフ公開講座「健康と食生活」
エンジョイライフ公開講座「健康と食生活」が6月10日(木)、合川公民館で市民ら約30名が参加して開かれ、山菜の栄養価や食生活の見直しについて理解を深めました。
エンジョイライフ公開講座は、各種講座や野外活動を通して、人生を楽しみながら学ぼうと合川公民館が開催している市民講座。
今回は「健康と食生活」をテーマとして、旧合川町出身で食生活科学研究所の菊地亮也氏が「山菜の恵み」、「定塩のお誘い」と題して講演。また、同研究所の佐々木栄子栄養士と工藤公子栄養士がそれぞれ「食生活の見直し」、「メタボリックシンドローム」と題し講演しました。
菊地氏は「幼いころ祖父母が『春になればまなぐ(目)が見えるようになる」といっていた。昔は、冬に食べられるのは大根や白菜だけで緑黄色野菜はほとんどなかった。そのため、冬期間はビタミンAやCが欠乏し、見えにくくなった。春になって山菜を食べてビタミン類が補われ、視力が回復した」などと研究のもととなったエピソードを語りました。
また、市販されている緑黄色野菜で栄養価が高いホウレンソウとアイコ、タケノコ、ワラビなど山菜15種類の栄養素を比較し「ホウレンソウより鉄分が多いのは、アイコやシドケ。カルシウムが多いのはアイコ、ウルイ、フキノトウなど。その中でも、各栄養素のバランスが良く、栄養価が高いのはミズ。ミズは、採取できる期間が長く群生しているので、容易に見分けることができる」と長年の研究成果をもとに説明。
そのうえで「山菜は地産地消できて、山にあり栽培するのに費用や手間もかからないことから、二酸化炭素の発生もないし環境への負荷も少ない、究極のエコ食材である」とし、もっと山菜に目を向けるべきと強調しました。
このあと、佐々木栄養士からメタボリックシンドロームの原因となる習慣や普段の食事でカロリーのおさえる方法、塩分の適切な摂取方法などを説明しました。工藤栄養士からは食事のバランスについて、一食で主食・主菜・副菜をバランス良く摂取する具体例や「食事は腹八分目」、「寝る前の食事はやめる」、「揚げ物を控え、野菜をたっぷりとる」など食生活改善のポイントをあげて注意を促し、ストップメタボを推進しました。
会場には、食品のカロリーをパネルや模型で説明した体験コーナーも設置。そのひとつに、実際に市販されている飲料を数種類並べて、その飲料のカロリーと同等のカロリーを砂糖の量でわかるように展示。なかには飲料1本でグラニュー糖のステック20本以上になるものもありました。参加者らは、数字でみるカロリーと実際の食材や食品と照らし合わせて確認していました。
(2010.6.10)